著者
井尻 香代子
出版者
京都産業大学総合学術研究所
雑誌
京都産業大学総合学術研究所所報 (ISSN:13488465)
巻号頁・発行日
no.16, pp.131-137, 2021-07-30

スペインやラテンアメリカでは,近年,俳句のみならず,連句,川柳,俳文,俳画など,俳文学の受容が進んでいる。本稿は,日本の俳文学がなぜスペイン語圏の一般の人々に広く実作されるに至ったのか,解明への端緒を開くことを目的としている。ここではスペイン語圏の俳文学ジャンルの実作状況を踏まえ,日本とスペイン語圏の俳文学ジャンルの定義の比較分析を行った。その結果,形式,テーマ,文体において共通点が見出された。スペイン語圏の人々は,その生活に根差した感性の表現を伝統的な口承文学に見出してきたが,現在はその新しい詩学を日本の俳諧の精神・美学に求めていると思われる。

言及状況

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井尻 香代子 -  スペイン語俳文学の現状について https://t.co/kr2mVlF6BW 【日本の伝統詩歌はスペイン語圏で広く,長期にわたって受容され,『万葉集』『古今和歌集』『水無 瀬百吟』『奥の細道』から,現代俳句,短歌,川柳まで幅広い詩的ジャンルがスペイン語に翻訳され 読まれている】
井尻 香代子 - スペイン語俳文学の現状について https://t.co/JSPnIokjqX

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