著者
神山 政恵 吉岡 博英
出版者
Japanese Association of Communication Disorders
雑誌
聴能言語学研究 (ISSN:09128204)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.16-25, 1993

全国の公立学校難聴・言語障害学級の実態と担当教師のいわゆる『聴能言語士(STと略す)』の資格への意識を調査する目的で約3分の1に当たる503学級を任意に抽出し,アンケート調査を実施した.その結果は,次の通りである.<br>1) 回収率は61%であった.<br>2) 担当教官は教師歴10年以上のベテランが任命されることが多く,継続の意思を持っている者が多かったが,教室の運営面と言語障害児の指導面の両者の悩みを抱えつつ訓練を行っている様子がうかがえた.<br>3) 一人の担当者が1日に4~6人程度の言語障害児を訓練し,1~2人の職場が多かった.<br>4) 担当者の多くは小学校普通免許状のみを所有し,言語障害に関する専門教育を受けたものは少なく,ほぼ全員が専門教育の研修の必要性を認めていた.<br>5) 担当者の大多数が医療STの資格の必要性を認めていたが,教師にも同様の資格が必要かについては,約半数が必要と回答していた.

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