- 著者
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宮原 義雄
寒川 一成
- 出版者
- The Association for Plant Protection of Kyushu
- 雑誌
- 九州病害虫研究会報 (ISSN:03856410)
- 巻号頁・発行日
- vol.42, pp.146-151, 1996
- 被引用文献数
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3
シロオビノメイガ成虫の海外からの飛来を明らかにするため,宮崎県延岡市の畑地で5月から6月にかけ,2種類の寄主植物上で採集調査を行うとともに飛来時の気象解析を行った。<BR>1.成虫は5月中旬以降ごく小数採集されたが,個体数の増加は南九州の梅雨入り以降で,毎年6月20日頃にはほぼその年の最多採集に近い成虫が採集され,それらの3分の2は雌成虫であった。<BR>2.採集雌成虫の交尾率は飛来の始まりから調査期間を通じ,ほぼ100%に近い高い値で,そのほとんどが卵巣成熟個体であった。<BR>3.飛来時の気象条件について850hPa面の気流を調べると,南シナ海方面あるいは中国南部から,東北方向<BR>九州方向に向う気流が認められた。飛来時の後退流跡線から,成虫の飛来源は中国南部および台湾である可能性が指摘された。