著者
山田 幸二 水野 時子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.44, no.6, pp.451-457, 1993

市販のバターとマーガリンの栄養的特徴を明らかにするため, バターとマーガリンの混合比率の異なる油脂やリノール酸の含量の異なるマーガリンの血漿と肝臓の脂質におよぼす影響を, 25%カゼイン飼料でラットを飼育し検討した.<BR>その結果, Chol非添加飼料の場合, バター/マーガリン比の低下やバター摂取に比べマーガリン摂取で血漿コレステロール濃度は差がないが, 肝臓のトリグリセリドとロレステロール含量は有意に増加した.一方, コレステロール添加飼料の場合, バター/マーガリン比の低下やノミター摂取に比べマーガリン摂取で血漿コレステロール濃度は低下したが, 肝臓トリグリセリド含量は増加した.<BR>以上の結果, バター摂取に比ベマーガリン摂取による血漿コレステロール濃度の上昇抑制はコレステロールを添加した飼料でのみ生ずるのに対し, 肝臓脂質の蓄積は飼料へのコレステロール添加の有無に係わらず生ずる現象であることを示唆した.

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