- 著者
-
水野 時子
山田 幸二
- 出版者
- 日本食生活学会
- 雑誌
- 日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
- 巻号頁・発行日
- vol.17, no.4, pp.329-335, 2007 (Released:2007-05-02)
- 参考文献数
- 24
- 被引用文献数
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大豆もやし生育過程における, 呈味成分や機能性成分としてのγ-アミノ酪酸および遊離アミノ酸組成, 併せて一般成分, 脂質中の脂肪酸組成の変動を検討した。 1. 大豆もやし生育過程において, タンパク質含量, 脂質含量は減少したが, 出荷当日の大豆もやし乾物100g当たりのタンパク質含量は45.2~47.7%, 脂質は12.5~16.8%であった。 2. 大豆もやし生育過程において, 甘味系のアミノ酸 (スレオニン, セリン, グリシン, アラニン, プロリン, バリン), 苦味系のアミノ酸 (バリン, メチオニン, イソロイシン, ロイシン, チロシン, フェニルアラニン, ヒスチジン, アルギニン) は増加した。 3. 大豆もやし生育過程において, 機能性アミノ酸であるγ-アミノ酪酸, アルギニン, 分枝鎖アミノ酸 (バリン・ロイシン・イソロイシン) は増加し, 特に国産大豆子実を用いた大豆もやしで高値を示した。 以上の結果, 大豆もやしは栄養価の高い食品であることが示唆された。また, 機能性アミノ酸であるγ-アミノ酪酸, アルギニン, 分枝鎖アミノ酸 (バリン, ロイシン, イソロイシン) が増加したことから, 大豆もやし摂取でγ-アミノ酪酸, アルギニンによる血圧降下作用, 分枝鎖アミノ酸によるエネルギー活性化等の機能性が期待できる。