著者
庄司 一郎 倉沢 文夫
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.292-294, 1979

モチ米, ウルチ米の精白米粉末ならびにデンプン試料についてアミログラムによる粘度試験を行いつぎの結果を得た.<BR>1) モチ米, ウルチ米の精白米粉末のアミログラムからは最高粘度はウルチ米が大でモチ米は小となり膨潤しにくく, 崩壊度でもウルチ米は大となるがモチ米は小で崩壊しにくい値を示した.<BR>2) デンプン粒のモチ米, ウルチ米のアミログラムからは最高粘度はモチ米デンプンが大でウルチ米デンプンは小となり, 崩壊度でもモチ米デンプンは大となるがウルチ米デンプンは小で崩壊しにくい値を示し, デンプンレベルではモチ米がウルチ米より高い最高粘度を示し, 精白米のモチ米, ウルチ米の成績と逆の結果が得られた.<BR>米飯の粘着度はモチ米は大で, ウルチ米は小であった.デンプン粒の最高粘度は同様にモチデンプンは大でウルチデンプンは小であった.一方, 精白米粉末の場合はモチ米の最高粘度は小で, ウルチ米は大であった.これはモチ米デンプンに対して脂質あるいはタンパク質がとくに影響を与えているためでないかと考えられる.<BR>3) 種々の濃度 (5, 8, 10%) のモチ米, ウルチ米デンプンのアミログラムの結果, 各濃度においてモチデンプンはウルチデンプンに比較して最高粘度は大であった.

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