- 著者
-
イスラム マハメッド シャヒドール
松井 年行
吉田 裕一
- 出版者
- 日本生物環境工学会
- 雑誌
- 生物環境調節 (ISSN:05824087)
- 巻号頁・発行日
- vol.32, no.4, pp.245-251, 1994
- 被引用文献数
-
5
トマト (品種レディファースト) 果実の糖含量と酸性インベルターゼ活性に及ぼす炭酸ガス施用 (700~900ppmv) の影響について検討した.炭酸ガス施用を行った果実のブドウ糖と果糖は無施用区 (250~400ppmv) よりも有意に高かったが, ショ糖では有意差が認められなかった.酸性インベルターゼ活性は可溶性のものが細胞壁結合性のものよりも高かった.開花後50日からのインベルターゼ活性の増大は還元糖含量の増大傾向と一致した.さらに, 炭酸ガス施用を行った果実は対照区のものよりもインベルターゼ活性は高かった.炭酸ガス施用は光合成とインベルターゼ活性の増大を導き, 糖含量および果色を向上させるものと考えられた.