著者
原 直之 大隣 辰哉 西原 伸治 大田 泰正 栗山 勝
出版者
Societas Neurologica Japonica
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.5, pp.395-402, 2014
被引用文献数
8

特発性脊髄硬膜外血腫16例の臨床分析をおこない,脳卒中と類似した点を検討した.初診時に片麻痺を示す症例が10例(62.5%)で,ホルネル症候群を4例(25%),無痛性の発症を1例(6.3%)みとめた.また激痛発症で迷走神経反射による意識障害をきたし,くも膜下出血様の症例もみとめた.MRI画像が確定診断に有用であり,好発部位は頸髄下部であった.横断像では血腫は,左右どちらかに偏った楕円形が多く,偏在性の脊髄圧迫が片麻痺出現の要因である.発症は活動時に多く,関連要因は,抗血栓剤内服,C型肝炎,慢性腎不全などをみとめた.急速進行例は,緊急手術の適応になるが,保存的治療も可能であり,予後も良好であった.

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