著者
吉田 昭仁 田村 幸雄 久田 嘉章
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
風工学シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.21, pp.113-118, 2010

構造物の風応答計測を行う際には共振成分だけでなく,静的成分や準静的成分の計測が必要となるが,従来用いられている加速度計や速度計では静的成分,準静的成分の計測が不可能であった。その問題を解決するため,筆者らはRTK-GPSによる構造物の変位応答計測の可能性を検討し,高さ108mの試験タワーにGPSアンテナを取り付け,台風接近時の試験タワーの応答計測を行い,加速度計で得られた加速度記録とGPSにより得られた変位記録について様々な検討を行ってきた。本研究では都市部でのGPSによる計測において問題となる基準点に関して仮想基準点を導入することを提案し,仮想基準点を用いた場合の計測精度について検討を行った。また,都市建物群の変位応答計測を行うために,東京都心部の3棟の超高層建築物にGPSアンテナを取り付け,変位応答記録を一括モニタリングか可能な応答観測網を構築した。

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