著者
河野 由香里 赤石 記子 長尾 慶子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.24, 2012

<b>[目的] </b>ホワイトソルガムはグルテンを含まないために、グルテンフリー食品としての利用が期待される。我々はホワイトソルガムの基礎研究として、糊化特性や調理特性を明らかにしてきたが、今回は得られた知見をもとに実際の調理への応用適性を検討することにし、バッター状食品の応用例としてクレープとフライ衣を、ドウ状食品の応用例として揚げドウを想定し、嗜好性、外観および物性面から小麦粉製品の代替適性を検討した。<br><b>[方法]</b> 揚げドウは、粉、BP、砂糖、水を基本材料とし、予備実験からホワイトソルガム粉ドウの適性加水量を小麦粉の150%と決定し、揚げドウにした場合の吸油率・脱水率を測定比較した。また膨化を改善するためにアルカリ水(pH約9)を使用した揚げドウの比容積、破断強度、色差測定および官能評価を実施した。クレープは粉、砂糖、水を基本材料とし、バッター生地を調製直後2時間以上放置後に焼成した。カツレツ試料の衣に用いるバッターも同様に調製し、製品の官能評価及び破断試験を実施した。<br><b>[結果]</b> ホワイトソルガム粉で調製した揚げドウは、吸油率が約9%(小麦粉約15%)、脱水率が約35%(小麦粉約30%)と軽くてヘルシーな揚げ物が得られた。また、アルカリ水と重曹の使用によりホワイトソルガム粉の膨化の悪さが有意に改善されたが、脆さと色差が増した。薄力粉バッターの粘度が調製30分後まででピークに達するのに対し、ホワイトソルガム粉バッターの粘度は、放置時間とともに上昇する傾向にあったことより、ホワイトソルガム粉でつくる食品は、調整後の放置時間が必要不可欠であることが明らかにされた。ソルガムは淡白な味なので副材料や調味料の工夫で嗜好性の向上が期待できる。

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こんな論文どうですか? グルテンフリー食品としてのホワイトソルガム調製ドウおよびバッターの評価(河野 由香里ほか),2012 https://t.co/bppN7ASYeH

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