- 著者
-
八代 尚
滝川 雅之
須藤 健悟
菅原 敏
青木 周司
中澤 高清
- 出版者
- 日本地球化学会
- 雑誌
- 日本地球化学会年会要旨集
- 巻号頁・発行日
- vol.56, pp.233-233, 2009
大気中水素(H<SUB>2</SUB>)はメタンに次いで濃度の高い反応性気体であり、土壌細菌による消費を主な吸収源とすることから、陸域-大気間の相互作用を研究する上で有用なトレーサーである。本研究において観測された日本上空のH<SUB>2</SUB>濃度は明瞭な鉛直勾配を示し、地表付近での大きな季節変動が明らかになった。全球三次元化学輸送モデルCHASERを用いたH<SUB>2</SUB>濃度の計算結果はおおむね観測結果を再現するが、北半球で秋から冬にかけて過小評価の傾向を示し、より詳細な吸収過程の表現を必要とすることが示された。