- 著者
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山下 大地
荒川 裕志
有光 琢磨
河野 隆志
和田 貴広
清水 聖志人
- 出版者
- 一般社団法人 日本体育学会
- 雑誌
- 日本体育学会大会予稿集
- 巻号頁・発行日
- vol.67, pp.202_1-202_1, 2016
<p> 日本レスリング協会と国立スポーツ科学センターはこれまで日本代表選手の体力測定およびフィードバックを実施し、国際競技力の向上を図ってきた。近年では育成世代にも一貫した発掘・育成システムの構築を推進しており、同様の測定方法にて形態・体力測定を実施している。本研究では、育成世代の男子エリートレスリング選手の体力水準を明らかにすることを目的とした。2013年度から2015年度にかけて、各世代の育成キャンプに招集された延べ219選手を対象に、形態・体力測定を実施した。測定項目は身長、体重、体脂肪率、背筋力、握力、腹筋テスト、ロープ登りテスト、300mインターミッテントテストであった。出場階級をもとに軽量級、中量級、重量級に分け、各階級(軽・中・重)および世代(U-20・U-17・U-15)を要因とする二元配置分散分析をおこなった。U-20世代の軽量級は他世代の軽量級と比較して筋力、疾走能力が高かった。一方、U-20世代の重量級は、他世代の重量級より筋力は高値を示すものの、体脂肪率が高く、腹筋、疾走能力が低値を示した。これらの結果は、選手の発掘や育成システム構築に必要な指針となりうるものである。</p>