著者
佐伯 覚 松嶋 康之 加藤 徳明 伊藤 英明 白石 純一郎
出版者
学校法人 産業医科大学
雑誌
産業医大誌 (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.311-315, 2016
被引用文献数
8

<p>わが国の脳卒中リハビリテーションの状況は,近年,個別治療手技および診療システムの劇的な変化がみられた.すなわち,虚血性脳卒中発症率の増加,静脈注射用組織プラスミノーゲンアクチベーターの使用,病院の機能分化,回復期リハビリテーション病棟の導入,介護保険制度である.しかしながら,これらの変化が脳卒中後の職場復帰(復職)の経過に影響を与えているのかどうかは不明である.本研究では,20年以上隔てられて実施された2つのコホート研究-脳卒中後の復職の経過分析-を比較した.両研究は20年以上離れているが,初発脳卒中患者の累積復職率は両研究でほぼ同様であった.この結果は,脳卒中リハビリテーションの進歩が復職に大きな影響を与えず,むしろ傷病手当金などの社会保障システムが復職に大きな影響を及ぼすことを示唆している.</p>

言及状況

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CiNii 論文 -  わが国の2コホート研究間における脳卒中後職場復帰の時間経過の比較 https://t.co/jTMsWd5q6Q

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