著者
賀好 宏明 舌間 秀雄 木村 美子 佐伯 覚 蜂須賀 研二
出版者
産業医科大学学会
雑誌
産業医科大学雑誌 (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.71-79, 2009-03-01

重度な四肢麻痺を呈し,回復が遅延した軸索型ギランバレー症候群の4例を報告する.症例はいずれも男性であり,臨床経過,電気生理学的検査などにより軸索型ギランバレー症候群と診断された.3例において痛みが問題となり,2例においてクレアチンキナーゼの著明な上昇を認めた.1例に手指の拘縮を認め,2例が呼吸筋の麻痺により人工呼吸器管理となった.極期から退院までの機能的重症度分類において改善を認めたのは2例であった。同様に日常生活活動で改善を認めたのは2例であった.軸索型ギランバレー症候群の急性期理学療法においては疾患特性をよく理解し,患者の心理面に配慮したアプローチが重要であると考えられた.
著者
賓珠山 務 佐伯 覚 高橋 謙 大久保 利晃
出版者
産業医科大学学会
雑誌
産業医科大学雑誌 (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.14, no.3, pp.219-225, 1992-09-01
被引用文献数
2

全国の専属産業医に質問票を送付し, 過去5年間の従業員の突然死について調査したところ, 241人(回答率61.5%)より回答を得た. 本調査では, このうち, さらに詳細な調査に同意した53名の産業医から報告された143例(男性141例, 女性2例)の突然死症例について, その特徴を記述疫学的に検討した. 発症場所・発症状況では, 自宅または独身寮, 夜間睡眠中がそれぞれ最多であり, 職場, 通勤行程内などの報告例は少なかったが, それが, 重篤な疾病の発症数そのものの差によるのか, あるいはその発症直後に死亡にいたった数の差によるものなのかは, 不明であった. 発症時刻・発症時期では, 月曜の早朝および木・金・土曜,4・11・12月への集中傾向がみられた. 特に, 発症月が職場の繁忙期にほぼ一致しており, 環境要因が発症に関与している可能性が示唆された. 死因は, 心血管系疾患が多かったが, 剖検診断は少数しか実施されておらず, 診断の信頼性は不十分であった.(1992年2月15日 受付,1992年4月27日 受理)