著者
川浦 孝之 遠藤 純 土居 安子
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.29, pp.89-89, 2013

本研究は,平成14年度に財団法人大阪国際児童文学館において開発をした子ども向け図書検索システム「本の海大冒険」の使いやすさの向上を目的とする.「本の海大冒険」は,子どもがインターネットを用いて自ら楽しみながら本を探すことのできるコンテンツを搭載した子ども向け図書検索システムである.このシステムで利用している検索対象の書誌データには基本的な書誌情報以外にあらすじや内容を示すキーワードを追加している.このキーワードにより,書名や著者名での検索以外に,利用者が思いついた自由なキーワードでの検索を可能としている.しかし,キーワードの付与は,実際に読んで選書をおこない,選書で残った児童書について子ども向けのあらすじとキーワードの付与をおこなっている.これまでに「本の海大冒険」に搭載している書誌データを用いて,書誌データへの付与が少なくアクセスが多いキーワード(利用者キーワード)と書誌データに付与されている独特なキーワード(提供キーワード)などを検証してきた.また,平成24年度は,提供側のキーワード分類の特徴についてDEMATEL法を用いて分析を行った.この分析では,「本の海大冒険」に搭載している絵本の書誌データに限定して,絵本に付与しているキーワードの中で影響を与えているキーワードや影響を受けているキーワードの分類を行い,絵本におけるキーワード間の影響関係を検証した.本稿では,「本の海大冒険」に搭載している「読みもの」の書誌データに限定して分析し,以前の研究を基に「絵本」と「読みもの」の形態の違いでのキーワードの影響関係の違いを検証する.さらに,「読みもの」を低学年,中学年,高学年に分けた場合のキーワードの影響関係の違いも検証する.この検証により,これまで手作業でおこなってきたキーワードの付与作業の支援に繋がる特徴を見つけたいと考えている.

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