著者
菅谷 泰行 川浦 孝之
出版者
関西医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究課題は日本、ドイツ、オーストリア、スイスの主に介護付有料老人ホームに暮らす65歳以上の高齢者を対象にして、人生に関するライフストーリーインタビュー調査を実施し、そのインタビューを記録した音声データを文字に起こし、ライフストーリーコーパスを作成した。また、このコーパス化の作業と併行して、ナラティブに関する文献研究、コーパス化したインタビューデータを用いた「語り」におけるフィラーの使用に関する分析、高齢者の心的特徴の比較、デマテル法のストーリー研究への適用の可能性について検討した。
著者
川浦 孝之
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌 (ISSN:13451537)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.49-58, 2005
参考文献数
14

近年,子どもの読書活動に関わる関心が高まっているが,子どもの読書環境をめぐる実状は,充実しているとは言えない.子どもの読書活動支援を目的とした,子どもが自ら本を探すことができる総合的なシステムは存在しなかった.そこで,子どもの本に関する総合的な資料・情報・研究センターである大阪国際児童文学館において,ここでの活動実績や研究成果に基づき,子どもが自ら気に入った本をさがすことのできるシステムを構築した.物語キーワードやあらすじデータを含む書誌を搭載し,それらを検索可能とするのみでなく,ゲームやキャラクター,作家などの紹介を通して,子どもの興味や関心に応じた本を紹介する子ども向け図書検索システムである.このシステムの目的は子どもが楽しみながら本を探すことにより,より豊かな読書活動につなげるということである.
著者
川浦 孝之 遠藤 純 土居 安子
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.29, pp.89-89, 2013

本研究は,平成14年度に財団法人大阪国際児童文学館において開発をした子ども向け図書検索システム「本の海大冒険」の使いやすさの向上を目的とする.「本の海大冒険」は,子どもがインターネットを用いて自ら楽しみながら本を探すことのできるコンテンツを搭載した子ども向け図書検索システムである.このシステムで利用している検索対象の書誌データには基本的な書誌情報以外にあらすじや内容を示すキーワードを追加している.このキーワードにより,書名や著者名での検索以外に,利用者が思いついた自由なキーワードでの検索を可能としている.しかし,キーワードの付与は,実際に読んで選書をおこない,選書で残った児童書について子ども向けのあらすじとキーワードの付与をおこなっている.これまでに「本の海大冒険」に搭載している書誌データを用いて,書誌データへの付与が少なくアクセスが多いキーワード(利用者キーワード)と書誌データに付与されている独特なキーワード(提供キーワード)などを検証してきた.また,平成24年度は,提供側のキーワード分類の特徴についてDEMATEL法を用いて分析を行った.この分析では,「本の海大冒険」に搭載している絵本の書誌データに限定して,絵本に付与しているキーワードの中で影響を与えているキーワードや影響を受けているキーワードの分類を行い,絵本におけるキーワード間の影響関係を検証した.本稿では,「本の海大冒険」に搭載している「読みもの」の書誌データに限定して分析し,以前の研究を基に「絵本」と「読みもの」の形態の違いでのキーワードの影響関係の違いを検証する.さらに,「読みもの」を低学年,中学年,高学年に分けた場合のキーワードの影響関係の違いも検証する.この検証により,これまで手作業でおこなってきたキーワードの付与作業の支援に繋がる特徴を見つけたいと考えている.
著者
川浦 孝之 遠藤 純 土居 安子
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第27回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.184, 2011 (Released:2012-02-15)

本研究は,平成14年度に(財)大阪国際児童文学館において開発をした子ども向け図書検索システム「本の海大冒険」を用いて調査を行った.このシステムには子どもがインターネットを用いて自ら楽しみながら本を探すことのできるコンテンツや独自に構築した「子ども向けキーワード体系表」が搭載されている.「子ども向けキーワード体系表」とは,システムに収録した児童書それぞれに基本書誌データ以外に,あらすじデータ及び書誌内容に関係するキーワード(物語件名)を付与しているが,そのキーワードを精査して体系化したものである. 本稿では,この「子ども向けキーワード体系表」を用いて利用者がどのようなページ遷移で図書に辿りついているのかを調査する.特に,利用者のページ遷移と児童書に付与したキーワードについて尤度比検定を用いて,それぞれの特徴キーワードを抽出して考察する.分析結果より,利用者が求めるキーワードを知り,より使いやすいシステムの構築を目指す.