- 著者
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比嘉 浩太郎
池間 康成
小浜 博太
島袋 孝尚
米田 晋
立花 真理
金谷 文則
- 出版者
- 西日本整形・災害外科学会
- 雑誌
- 整形外科と災害外科
- 巻号頁・発行日
- vol.66, no.2, pp.387-390, 2017
当院では前十字靭帯(以下ACL)損傷に対して解剖学的二重束再建を行っており,大腿骨孔はtranstibial法で作成している.H22年4月からH25年3月までに施行した解剖学的二重束ACL再建術を施行した16例中,術中に起きた合併症3例について報告する.症例1.大腿骨骨孔作成時にガイドピンの先端が大腿骨内で折損した.ガイドピンをハンマーで叩いて刺入したため髄内釘になってしまい,大腿骨内で折損した.症例2.術後のX線像にて大腿骨の前内側骨孔外に金属粉と思われる陰影を認めた.ガイドピンが弯曲したままドリルした事が原因と考えられた.症例3.脛骨の後外側骨孔を作成時,骨孔作成ガイドを倒しすぎたため顆間隆起を損傷した.【まとめ】解剖学的二重束ACL再建術において術中合併症を生じた3例を報告した.transtibial法で大腿骨孔を作成する場合は,ガイドピンが適切に挿入されていることと脛骨骨孔作成時は関節面の軟骨損傷を防ぐため骨孔刺入角度に注意する必要がある.