著者
大中 敬子 普天間 朝上 米田 晋 西田 康太郎
出版者
日本肘関節学会
雑誌
日本肘関節学会雑誌 (ISSN:13497324)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.90-93, 2021

52歳女性.5か月前に転倒し右肘頭骨折を受傷,他院で骨接合術を施行された.術後外固定は行われず,自動運動を行うように口頭指導されたが,疼痛のためできず肘屈曲位で保持していた.初回術後5週で近医を受診し,リハビリを開始されたが改善しなかったため,初回術後4か月で当院を紹介された.上腕二頭筋の防御性筋収縮を認め,肘関節可動域(伸展/屈曲)は -65°/70°であった.全身麻酔,腕神経叢ブロック下(持続カテーテルチューブ留置)に,抜釘後,内側進入で前方・後方関節包を切離 ,内側側副靱帯後斜走繊維を切除した.術中最終可動域は,重力を利用した屈伸では -5°/130°,他動負荷下では 0°/145°であった.術翌日より,筋の防御性収縮を避けながら,自動運動,自重による可動域訓練を行った.持続的他動運動装置も使用した.術後3週で退院,通院リハビリを継続した.術後6か月で 0°/140°,疼痛もなかった.
著者
大中 敬子 普天間 朝上 米田 晋 西田 康太郎
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.70, no.3, pp.426-429, 2021

<p>【対象と方法】症例は3例(男性2例,女性1例)。手術時年齢は17,18,61歳。診断は尺骨茎状突起偽関節2例,尺骨頭骨折変形治癒1例(橈骨遠位端骨折合併1例)であった.回旋障害の機序,尺骨茎状突起骨片の転位量,手術内容,可動域,疼痛を調査した.【結果】尺骨茎状突起は基部骨折2例,基部から骨端部骨折1例で,全例に尺骨頭の背側亜脱臼を認めた.また,1例では尺骨頭関節面の変形も合併していた.転位量は2.5,2.7,5.0mmであった.手術は,全例でTFCC深層の整復を行った.尺骨頭関節面の変形を合併した1例では,尺骨頭関節面の矯正を追加した.可動域は,術前主に回外制限を認めたが,術後回内外ともに改善した.疼痛は全例で改善した.【考察】TFCC深層が付着した骨片の転位癒合による前腕回旋軸の変位のため回旋障害をきたしたと考えた.1例は尺骨頭関節面の変形も一因となった.尺骨茎状突起骨片の転位量とDRUJの不安定性を3D-CTのaxial像で評価した.</p>
著者
大中 敬子 普天間 朝上 米田 晋 西田 康太郎
出版者
日本マイクロサージャリー学会
雑誌
日本マイクロサージャリー学会会誌 (ISSN:09164936)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.167-171, 2021

<p> The graft on flap method is useful for fresh fingertip amputation. We report a case in which the composite graft method was used after injury and the graft on flap method was used for cutaneous graft necrosis on day 12. A 48-year-old woman sustained complete amputation of her little finger after getting her hand caught in a machine at work. The injury was crush type and the amputation level was subzone II (Ishikawa's classification) . The osteo-cutaneous composite graft method was applied 2 and a half hours after injury. As cutaneous graft necrosis observed on day 12, the graft on flap method was performed on the same day. The defect lesion was covered with a volar V-Y advanced flap after the distal phalanx fragment was fixed. The flap survived and union of the distal phalanx fracture was achieved 2 months after surgery. The nail grew 3 months after surgery. Seven months after surgery, she had neither numbness nor pain, and had no difficulties. The graft on flap method may be effective in cases where bone and nail bed grafts survive even if the operation is delayed.</p>
著者
比嘉 浩太郎 池間 康成 小浜 博太 島袋 孝尚 米田 晋 立花 真理 金谷 文則
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.387-390, 2017

当院では前十字靭帯(以下ACL)損傷に対して解剖学的二重束再建を行っており,大腿骨孔はtranstibial法で作成している.H22年4月からH25年3月までに施行した解剖学的二重束ACL再建術を施行した16例中,術中に起きた合併症3例について報告する.症例1.大腿骨骨孔作成時にガイドピンの先端が大腿骨内で折損した.ガイドピンをハンマーで叩いて刺入したため髄内釘になってしまい,大腿骨内で折損した.症例2.術後のX線像にて大腿骨の前内側骨孔外に金属粉と思われる陰影を認めた.ガイドピンが弯曲したままドリルした事が原因と考えられた.症例3.脛骨の後外側骨孔を作成時,骨孔作成ガイドを倒しすぎたため顆間隆起を損傷した.【まとめ】解剖学的二重束ACL再建術において術中合併症を生じた3例を報告した.transtibial法で大腿骨孔を作成する場合は,ガイドピンが適切に挿入されていることと脛骨骨孔作成時は関節面の軟骨損傷を防ぐため骨孔刺入角度に注意する必要がある.