著者
真栄田 裕行 安慶名 信也 金城 秀俊 上里 迅 平川 仁 鈴木 幹男
出版者
特定非営利活動法人 日本気管食道科学会
雑誌
日本気管食道科学会会報
巻号頁・発行日
vol.68, no.6, pp.396-402, 2017

<p>甲状腺未分化癌は極めて予後不良な疾患として知られており,治療の有無にかかわらず確定診断後1年以上の生存を見ることはまれである。近年新たな治療法としてレンバチニブやソラフィニブ等の分子標的薬が登場したが,現状では手術が根治治癒の期待できる第一選択であることに変わりはない。2012年甲状腺未分化癌コンソーシアムにおいて,未分化癌に関する予後規定因子およびそれに基づいた個別化治療指針が提唱された。今回当科で経験した未分化癌症例の治療と,コンソーシアムにおける治療指針がどの程度合致するか検証した。その結果,個別化治療指針の内容はかなりの程度で許容できるものであり,未分化癌治療方針決定の一助となり得ると思われた。ただし現状の予後不良因子該当数のみですべての治療方針を決定するのは困難であり,実際には患者ごとの検討が必要であることは言うまでもない。</p>

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甲状腺未分化癌の経過―個別化治療指針の妥当性― : https://t.co/HlyMLjcUqi

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