- 著者
-
高橋 靖彦
本谷 聡
堀口 文
- 出版者
- 一般社団法人 日本体育学会
- 雑誌
- 日本体育学会大会予稿集
- 巻号頁・発行日
- vol.68, pp.224_1, 2017
<p> ラート競技は、器具の特性を活用した運動の難しさと出来映えを競う評定競技であり、直転、斜転、跳躍の3つの種目がある。主な採点項目には、演技の価値を示す「難度点」と、演技の正確性を示す「実施点」があり、国際審判団によって最終得点が決定される。近年は国際競技規則改訂が繰り返され、選手はそれに適応した演技を構成するために、最新のトップ選手の演技動向を把握する必要がある。本研究では、世界選手権2016の団体戦での上位入賞国(ドイツ、日本、スイス、オーストリア)が出場した、世界チームカップ・ラート競技選手権2017における全演技について調査を実施した。その結果、種目別の最高得点は直転が11.85点(難度点5.00点)、斜転が11.85点(難度点6.80点)、跳躍が10.30点(難度点5.80点)であった。2014年の前回大会と比較すると、斜転の最終得点が大きく上昇する傾向が認められた。その要因として、本大会から、斜転において従来の最高難度であったD難度(0.80点加点)に加え、R難度(1.00点加点)が導入され、難度点の上限がより高くなったことが考えられる。</p>