著者
土屋 京子 長尾 慶子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.20, pp.120, 2008

<BR> 【目的】<BR> パンの好ましさは、外観や内相の色、香り、食味等で表されることが多い。さらに、個人の好みやパンの種類によっても美味しさの条件は様々である。そこで、食パンの材料の中で、使用量はあまり多くはないが、欠かすことのできない副材料である塩と砂糖の使用(%)が、製品にどのような影響を及ぼすかを検討することにした。<BR>【方法】<BR> 始めに、文献調査により得られた材料、配合割合と発酵や焼成の時間、焼成温度等の製造上の条件を元に予備実験を行い、基本試料を作製した。次に、塩と砂糖の配合割合を変えて調製し、機器測定を行った。その中で製品として良いと考えられる配合割合と基本配合の試料について官能検査を行い、機器測定の結果と合わせて総合的に評価した。<BR>【結果】<BR> 食パンの配合割合はベーカーズパーセントにより計算した。基本となる配合は塩1.7%、砂糖10.0%とし、塩は0~2.5%、砂糖は0~13.0%まで割合を変えて各試料を調製した。製品のクラストとクラムそれぞれについてテクスチャーと色差測定結果を基本配合と比較し、クラストでは上面と底面別に分けて測定した。その結果、テクスチャー特性値では、塩並びに砂糖量の変化によるばらつきは見られたが、全体的にクラムよりクラストが高く、特に底面の方がより高い数値になった。基本配合との色差も、クラムよりクラストが高く、上面部がより高い値になった。また、砂糖量の変化が色差を大にした。官能検査では、塩と砂糖の配合割合を変えた3試料について、7段階評点法により実施した。これを分散分析した結果、クラムでは、きめ・食感・塩味・甘味に、クラストでは食感において、有意差ありと判定された。総合的に塩2.1%、砂糖10.0%の試料が好まれた。

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ときどき入れ忘れるけど、入れ忘れたらどうなるかについて。   CiNii 論文 -  食パンに加えられる塩と砂糖の配合割合が製品に及ぼす影響 https://t.co/dtInkfcjAj #CiNii

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