- 著者
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上地 佑衣菜
植村 立
- 出版者
- 一般社団法人日本地球化学会
- 雑誌
- 日本地球化学会年会要旨集
- 巻号頁・発行日
- vol.65, 2018
<p>降水の酸素の同位体比(δ<sup>18</sup>O)は、炭酸カルシウムやセルロースに保存されるために古気候のプロキシとして広く用いられている。しかし様々なプロキシの解釈は異なっており、それは各地域の降水の同位体比が複数の気候要素の影響を受けているからと考えられる。そこで本研究では、東アジアモンスーン地域における古気候のプロキシにおいて、降水の同位体比変動の解釈を明確にするために、沖縄島降水の同位体比変動を長期間測定し、気象データやENSO等の指標と比較した。過去7年間、沖縄島降水δ<sup>18</sup>Oに対するENSOの影響はみられなかったが、δ<sup>18</sup>Oの年平均は降水量と強い負の相関を示し、NAOと正の相関を示した。</p>