- 著者
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上地 佑衣菜
植村 立
- 出版者
- 一般社団法人日本地球化学会
- 雑誌
- 日本地球化学会年会要旨集
- 巻号頁・発行日
- vol.64, 2017
<p>近年、水のδ<sup>17</sup>Oの高精度測定が可能になり、δ<sup>18</sup>Oとδ<sup>17</sup>Oを組み合わせた指標である<sup>17</sup>O-excessが提案された。<sup>17</sup>O-excessは海洋上の蒸発における分子拡散により生じると考えられて、その変動メカニズムはd-excessと同様である。しかし、<sup>17</sup>O-excessはd-excessよりも降水過程による変質が少ないと考えられている。本研究では、アジアモンスーン地域における<sup>17</sup>O-excess変動を明らかにするために、沖縄島での降水の測定を行った。沖縄島の降水の<sup>17</sup>O-excessには季節変動があり、d-excessと強い相関関係を示した。この結果は沖縄島の降水の<sup>17</sup>O-excessが海洋での蒸発時の分子拡散の強度を反映している事を示唆している。</p>