著者
谷本 守正 佐藤 薫
出版者
日本酪農科学会
雑誌
ミルクサイエンス (ISSN:13430289)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.100-105, 2019

<p> 食用きのこであるヤマブシタケ凝乳粗酵素を用いたモッツァレラチーズのレオロジー特性をキモシンと比較した。pH 5.50からpH 5.10としたカードを混練し,モッツァレラチーズを調製した。ヤマブシタケ凝乳粗酵素で得られたモッツァレラチーズは,カードpHが5.50ですでにカルシウムおよびリン含量が減少しており,さらにSDS電気泳動分析からカゼインの部分分解が認められた。動的粘弾性の温度依存性から,カードpH 5.50で混練したヤマブシタケ凝乳粗酵素処理モッツァレラチーズは,キモシン処理よりも柔らかく,高い展延性を有していることが示された。これはヤマブシタケ凝乳粗酵素を使用したモッツァレラチーズの製品特性において優位性を示唆している。</p>

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