著者
大沼 進 北梶 陽子
出版者
NPO法人 日本シミュレーション&ゲーミング学会
雑誌
シミュレーション&ゲーミング (ISSN:13451499)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.5-16, 2007
被引用文献数
1

<p>社会的ジレンマ構造に,利得や情報の非対称性,フローの一方向性,信頼ゲームなどの要素を取り入れた「産業廃棄物不法投棄ゲーム」を開発した.このゲームは五つの異なる利得を持つプレーヤーからなり,利益と産業廃棄物を生み出す排出事業者,産業廃棄物の量を減らす中間処理業者,埋め立て処理をする最終処理業者,産業廃棄物を運搬する一次収集運搬業者および二次収集運搬業者が存在する.いずれの業者も,協カ(適正処理や処理委託)と非協力(不法投棄)を選択できる.8ゲームを実施し,次の結果が得られた.①フェイズを追うごとに不法投棄が減った.②処理フローの下流に行くほど不法役棄が多かった.③排出事業者は罰金やゲーム後の費用負担を恐れて委託金を低く抑える傾向があり,その結果,下流で適正処理費用が不足し不法投棄が増え,多くの費用を負担しなければならなくなった.④業者間の評価では,接触できないプレーヤーに対して信頼が低く,逆に,接触できるプレーヤーに対しては比較的信頼していた.</p>

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RT @fumituki85: 前のツイートで出た、北大の大沼先生の「産業廃棄物不法投棄ゲーム」の論文。誰がなぜ不法投棄に及ぶのかということが、描き出されていると思います。 http://t.co/Wa0vfTW3
前のツイートで出た、北大の大沼先生の「産業廃棄物不法投棄ゲーム」の論文。誰がなぜ不法投棄に及ぶのかということが、描き出されていると思います。 http://t.co/aiS7gFE0

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