著者
井関 龍太
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, pp.37, 2021

<p>昔話や民話では,同じようなエピソードがくり返し現れることがある。『三匹の子豚』や『山姥』など,典型的にはくり返しの回数は三回であることが多い。そのようなくり返しは,登場人物による目標達成のための試みのくり返しを表しているとされる。そのような観点から考えると,試みを実行する登場人物が変わる場合(三人の兄弟など)には,同じ人物が試み続ける場合よりも目標達成の試みが最終的には成功したり,あるいは,先行する人物のふるまいを厳密に踏襲しなかったために失敗したりすることが考えられる。口承民話を収集した『ハンガリー民話集』をこのような観点から分析したところ,くり返しに登場する人物の異同と最終的な成果の変化に明確な関連は見られなかった(井関, 2019, 日心大会)。しかし,この結果は分析対象が属する文化に依存する可能性も残る。本研究では『ラテンアメリカ民話集』を分析し同様の結論を得た。</p><p></p>

言及状況

外部データベース (DOI)

はてなブックマーク (1 users, 1 posts)

Twitter (7 users, 7 posts, 7 favorites)

“CiNii 論文 - 物語における三度のくり返しと結末の予測性:交差的妥当性の検証” https://t.co/5SYF8bDKdw ※本文リンクあり

収集済み URL リスト