著者
村田 優太郎 竹田 唯史 近藤 雄一郎
出版者
一般社団法人 日本体育・スポーツ・健康学会
雑誌
日本体育・スポーツ・健康学会予稿集
巻号頁・発行日
vol.71, 2021

<p>モーグルスキーとは、2つのジャンプとコブの滑走において、ターン点、エアー点、スピード点の合計点数を競う競技である。モーグル競技に関する研究は少なく、竹田ら(2011)は、バンクーパーオリンピック女子モーグル決勝におけるタイム分析を報告している。そこで、本研究では、日本で開催されたワールドカップにおける決勝出場者のタイム・技術分析を行うことを目的とする。</p><p> 研究方法は、1)FISフリースタイルスキーワールドカップ秋田たざわ湖大会男子モーグル第1戦(2020年2月22日、たざわ湖スキー場)を対象とし、1〜6位までをスーパーファイナル群、7〜16位までを決勝群として、二群における滑走タイム、スピード点、エアー点、ターン点、合計点の平均値と標準偏差を求め比較した。平均値の差の検定には、対応のないt検定によって行い、有意水準は5%未満とした。また、当該大会に出場し27位となった筆者の各得点との比較を行った。2)1〜3位の選手、および筆者のビデオ映像を用いて各セッションにおける滑走タイムを算出した。各セクションの区分は、「トップセクション」、「第1エアー」、「ミドルセクション」、「第2エアー」、「ボトムセクション」とした。3)1〜3位の選手と筆者の滑りのビデオ映像に基づき、技術分析を行い、これらによって筆者の技術的課題を明らかにした。</p><p> 分析の結果、スーパーファイナル群と決勝群のエアー点、ターン点、総合得点において有意な差がみられた(p<0.01)。このことから、決勝群がスーパーファイナルに進出するためには、エアー点とターン点の向上が重要であることが示唆された。タイム分析の結果、筆者は、上位3選手を比較すると、主に第一セクションのタイムが遅いということが明らかになった。また、エアーの選択、ミドルセクションにおける後傾姿勢によるターンの乱れなどの技術的課題も明らかになった。</p>

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