著者
丹羽 典生
出版者
国立民族学博物館
雑誌
国立民族学博物館研究報告 (ISSN:0385180X)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.545-581, 2011

本稿は,移住先において不安定な土地所有の状況におかれる移民集団が,いかに土地所有権・土地用益権を獲得しているのか,その実践を明らかにすることを目的とする。事例として,フィジーのヴィティレヴ島におけるソロモン諸島からの移民及び彼らの子孫たちが,事実上先住系フィジー人の独占的所有物となっているフィジーの土地に,いかにアクセスしているのかを民族誌的データをもとに考察する。具体的には,本稿では,分析を通じて,ソロモン諸島民と婚姻実践が土地へのアクセスの要となっていること,そして,婚姻実践は,婚出型と系譜書登録型に分類できることを明らかにする。同時に,そうした婚姻実践のもつ限界についても議論する。

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丹羽典生「婚姻実践を通じた土地所有権・用益権の獲得--フィジー諸島共和国ヴィティレヴ島西部のソロモン諸島民集落の事例を中心に」(2011) https://t.co/lGogf0E26G

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