著者
戸口 太功耶 葛西 真記子
出版者
鳴門教育大学
雑誌
鳴門教育大学学校教育研究紀要 (ISSN:18806864)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.31-42, 2014

本研究では、クィア・ペダゴジーの実践としてBritzman(1995)とQuinlivan & Town(1999)を手がかりに、それらがいかにカウンセラー養成へ組みこめるかを検討し,さらに,実際の既存の心理的自助のコミュニティ活動を取り上げ,そこにクィア・ペダゴジーの実践の具体的な方法を見出し,クィア・カウンセリング心理学に向けた実践方法の可能性を探った。Britzman(1995)とQuinlivan & Town(1999)より、カウンセリング心理学へのクィア・ペダゴジーの導入の視点として、1)肯定的な場の創造,2)個別性への焦点化,3)二分性の解放,4)仲間関係の支援が見出され,さらにコミュニティ活動を踏まえて,1)前提を認識すること,2)カテゴライズを疑問視すること,3)実践の不可能性を知ること,4)理解不可能状態を知ること,5)異なる解釈方法を支持すること,これらの視点が見出された。

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