著者
河村 聡人 早川 尚志 玉澤 晴史 磯部 洋明 柴田 一成
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
日本地球惑星科学連合2019年大会
巻号頁・発行日
2019-05-17

太陽は人類が最も研究している恒星ではありますが、その知見は限られた時間スケールでの観測に基づいています。太陽活動の科学的な記録は、黒点に関して約400年、エネルギーの解放を伴う突発的増光現象であるフレアに関して約160年にわたります。一方で、人々は何千年にもわたって太陽活動の痕跡を観察し記録してきました。その現象を今日の我々はオーロラと呼んでいます。我々の研究の第一のゴールは、科学的な黒点観測と歴史資料に残るオーロラの記録とを組み合わせ、過去400年の太陽活動を解明することです。我々が知りたい物理変数はフレアの強度で、現代の太陽観測に基づく統計からその強度を推定する手法を開発しました。この手法の鍵となるのは、フレア時にコロナ質量放出が起こったことを強く示唆する低緯度オーロラの観測です。黒点の大きさの科学的観測と低緯度オーロラ観測の歴史資料から、フレア強度を推定することができるようになりました。当ポスター発表では、歴史資料を用いた太陽物理学の将来性と課題を議論します。当ポスターを科学と歴史学のコラボレーションの成功の一例として提示します。

言及状況

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本日 ポスター発表します。 歴史文献を如何に太陽物理学に役立てるか、そのフレームワークについて話します。 https://t.co/fj5SU5i9Iw

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