著者
シャルマ ラジ ハリ 中川 一
出版者
京都大学防災研究所 / Disaster Prevention Research Institute Kyoto University
雑誌
京都大学防災研究所年報. B = Disaster Prevention Research Institute annuals. B (ISSN:0386412X)
巻号頁・発行日
vol.48, pp.683-690, 2005-04-01

本稿は,豪雨時を対象とした表層斜面崩壊のモデリングについて示したものである。斜面の安定性は土層内の水分の消長に大きく依存するため、これを精度よく表現し得るリチャーズ式を導入している。降雨実験により、モデルの適用性を検討した後、無限長斜面を仮定した3層からなる斜面の安定性を、リチャーズ式によって評価される土壌水分の消長を考慮して検討している。この斜面安定性の解析法を木津川上流域のタコラ谷に適用し、実際の豪雨時斜面崩壊箇所との比較検討により、本モデルの適用性が確認された。さらに、透水係数、土層厚、安息角、土粒子密度など、モデル中のパラメータが崩壊発生個数に与える影響について感度分析を行い、斜面安定解析において重要なパラメータを特定している。
著者
中川 一 里深 好文 大石 哲 武藤 裕則 佐山 敬洋 寶 馨 シャルマ ラジハリ
出版者
京都大学防災研究所
雑誌
京都大学防災研究所年報 (ISSN:0386412X)
巻号頁・発行日
no.50, pp.623-634, 2006

本研究では,インドネシア国第2の河川であるブランタス川の支川レスティ川流域における土砂流出特性を明らかにするために,雨量観測,土壌侵食の観測,河川における濁度や流量等の水理量の観測を実施するとともに,衛星データを用いた植生指数の分析を行っている。さらに,植生指数と降雨に伴う土壌侵食との関係から土砂流出のモデル化を行い,観測データとの比較検討によりモデルの妥当性を検証した。その結果,本モデルにより降雨・土砂流出特性がある程度再現できることが確認された。そして,植生指数によって耕地の攪乱等の人的行為を把握し,これを降雨による土壌侵食量の評価に応用することで土砂流出に与える人為的インパクトを定量的に把握することが可能であると推察された。