著者
藤田 米春 三好 聡 西島 恵介
雑誌
情報処理学会研究報告人文科学とコンピュータ(CH)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.15(1995-CH-029), pp.7-12, 1996-01-27

本報告では、論理と感情が縦横に絡んだ文書である短編推理小説を事例にとり、論理と感情を含む文書における人間の思考・行動課程をシミュレーションするための、文書の構造データ化について述べる。まず、推理小説において出現する情報を分析し、設定情報、登場人物の知識、読者に期待される知識の3種に分類し、また、こらの情報の提示形態についても分析している。さらに、これらの情報の間に成り立つ、時間的順序関係、因果関係、含意関係について述べている。これらの分析に基づき、それぞれの情報の構造的表現法について検討している。
著者
三好 聡 神山 文子 西島 恵介 藤田 米春
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告人文科学とコンピュータ(CH) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.12, pp.25-30, 1997-01-24

推理小説理解を行うためには、登場人物の思考過程の解析が必要である。本報告では、感情シミュレーション・システムの手法を適用した解析法について提案する。感情シミュレーション・システムは人間の思考過程を3つの処理部に分けることにより構成している。主人公が感情を発生した時に、これらの処理部がどのような処理を行うかについて考察する。具体的には、どのような時感情が発生するか、感情がその後の思考にどのような影響を与えるかについて述べる。This paper proposes an application of a simulation method of emotion to analysis of hum processes of thought and behavior in understanding a detective story. The simulation system is composed of three modules, a situation processing module, emotion processing and a planning module. Based on this system, we describe generati〓 processes of emotions of a protagonist in various situations of a story and several influences 〓 generated emotion on his later thoughts and behaviors.