著者
川口 貴之 三田地 利之 澁谷 啓 佐藤 信吾 野崎 寿信 佐野 佶房
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学研究発表会 発表講演集
巻号頁・発行日
vol.38, pp.575-576, 2003

各種地盤材料は0.001%程度以下の微小ひずみ域では弾性的な挙動を示し,この領域内でのヤング率は載荷速度によらないことが報告されている.そこで,5オーダーにわたる極めて広範囲な載荷速度での一連の三軸圧縮試験を実施した.この結果から,分速0.02~2.0%の載荷速度で実施したCU試験より得られる非排水ヤング率はほぼ共通な値が得られるものの,分速0.00006~0.002%で実施したCD試験より得られる応力~ひずみ関係は載荷速度に大きく依存し,クリープの影響を考慮しない限り,共通な排水ヤング率を得られないことを確認した.また,本文ではこれらの弾性ヤング率の増減を支配する因子についても議論している.
著者
伊藤 政人 三田地 利之 増井 直樹 上野 孝之
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学研究発表会 発表講演集
巻号頁・発行日
vol.38, pp.1607-1608, 2003

スカートを貫入させる際にスカート内にサクションを作用させるとスカート先端の鉛直有効応力は,スカート内側と外側で異なる値となる.こうした場合の鉛直有効応力の取り扱いについては,これまで必ずしも明確にはされておらず,便宜的に小さい方の鉛直有効応力をもとに,スカート先端の貫入抵抗を算出することが多かった.しかしこの方法では,一般に大きい側であるスカート外側の鉛直有効応力の影響を無視していることになり,サクション効果による貫入抵抗の低減を過大に評価する可能性があった.そこで本報では,スカート内外の鉛直有効応力が異なる際には,すべり面が変化することに着目し,こうした場合の先端抵抗を求める際の支持力係数を補正する方法を提案し,既往の実験結果によりその検証を行った.