著者
江種 伸之 姜 学妍 峠 和男 西田 憲司 平田 健正
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学ジャーナル (ISSN:18806341)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.297-304, 2011-06-30 (Released:2011-07-01)
参考文献数
11

土壌汚染対策法の施行規則では,原位置封じ込めが地下水汚染を経由した健康被害を防止するための標準的措置になっている。しかし,同法の主な対象と考えられる市街地では,原位置封じ込めの適用条件を満足する不透水層があまり存在しないことが明らかになってきた。そこで本研究では,より多くの現場に適用可能な原位置封じ込め措置として地下水揚水併用型を考え,数値解析を実施して汚染拡散防止効果を考察した。その結果,薄い難透水層しか存在しない現場においても,地下水揚水の併用によって,原位置封じ込め措置を適用できることが確認された。また,汚染拡散防止に必要な難透水層内の上向きの地下水浸透量は,封じ込め区域900m2あたり0.1m3/d程度でよいことも推察された。これは,遮水壁の性能が十分であれば,地下水揚水量が難透水層内の浸透量と同程度の少量で済むことを示唆している。
著者
浅野 頼子 松岡 元 増田 理子 三輪 治
出版者
公益社団法人 地盤工学会
巻号頁・発行日
pp.2327-2328, 2004-03-05 (Released:2007-01-18)

近年法面の緑化は景観の回復、自然環境の保全等の目的でさかんに取り入れられている。法面の勾配が急になると、「植生土のう」と呼ばれるものが用いられるが、その大部分は外来植物の種子が埋め込まれており、牧草など外来の草であることが多い。外来植物は現地の植生を破壊するという問題をもつ。さらに草は法面のような貧栄養の条件下では長期にわたって成長することはできず枯死してしまう。そこで自然植生回復のため(1)現地の山地の表層土を目の粗い土のう袋に入れ、埋土種子から自然発芽させる方法、および(2)鉛直に積み上げた土のうに直接挿し木する方法を試みた。これによって、急勾配でも現地の植生を破壊しない持続性のある法面緑化工法を提案する。
著者
Takayuki Masuo Masatoshi Ishida Masaki Nishimura Tomoyuki Akai
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
Japanese Geotechnical Society Special Publication (ISSN:21888027)
巻号頁・発行日
vol.2, no.70, pp.2391-2395, 2016-01-31 (Released:2016-01-29)
参考文献数
4

We have developed gas-permeable/waterproof sheet (GPWS), comprising a micro-porous sheet which is waterproof and have gas permeability, coated with nonwovens to protect and reinforce it, and carried out many experiments in both laboratories and fields. GPWS has been applied as cover sheet for temporary storage sites of decontamination waste due to the Fukushima nuclear accident. On the other hand, geomembrane which is waterproof but gas-impermeable has also employed as cover sheet of the decontamination waste in conjunction with gas-vent pipes. In this study, temperature and oxygen-concentration of the decontaminated wastes, over which GPWS and geomembrane were installed respectively, were experimentally measured in real temporary storage site to compare the influence of weather condition. As the results, it was demonstrated that GPWS can achieve sufficient performances as the cover sheet in that both temperature and oxygen-concentration, closely relating with the consistency of gas permeability in the cover system, was less influenced by weather condition.
著者
土田 孝 森脇 武夫 熊本 直樹 一井 康二 加納 誠二 中井 真司
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学ジャーナル (ISSN:18806341)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.33-52, 2016 (Released:2016-03-31)
参考文献数
20
被引用文献数
3

2014年8月20日に発生した広島土砂災害では,午前3時から午前4時にかけて107箇所の土石流と59箇所のがけ崩れが同時多発的に発生し死者74名,負傷者44名,全壊家屋133棟,半壊家屋122棟という甚大な被害が発生した。本報告では土石流が発生した渓流とその下流の被害状況を中心に調査結果をまとめた。また,土砂災害警戒区域,特別警戒区域の指定を行うための基礎調査で想定されていた被害の規模と実際の被災状況を比較して考察し,基礎調査と区域指定の課題について検討を行った。
著者
高木 優任 三村 大輔 阪谷 廣司 佐藤 哲
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学ジャーナル (ISSN:18806341)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.169-180, 2010-03-26 (Released:2010-03-26)
参考文献数
5

戸建て住宅などの小規模建築物向け地盤補強杭用の小口径鋼管に適用する機械式継手を提案し,必要とされる耐力(圧縮,ねじり)が確保できるかを確認するために,載荷試験,ならびにFEM解析を行った。検討の結果,提案する機械式継手は,鋼管と同等以上の圧縮耐力を有し,施工時に作用するねじりモーメントに対しても,鋼管のねじり耐力を基準とした許容トルクまで載荷できることを確認した。これらの結果から,提案する継手は施工,ならびに供用時の強度に問題はなく,設計上の要求性能を満足することを確認した。
著者
大津 宏康 北岡 貴文 野並 賢
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学ジャーナル (ISSN:18806341)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.103-114, 2016 (Released:2016-03-31)
参考文献数
19
被引用文献数
2 2

近年,日本を含むアジア諸国では降雨に起因する斜面崩壊に伴う土砂災害の発生頻度が増加しつつある。本研究では,風化花崗岩における斜面崩壊事例が多いことを考慮し,既往の文献に基づき,花崗岩の風化特性に関する知見をレビューするとともに,その知見に基づきタイ・プーケットの風化花崗岩切土斜面における安定性評価について考察を加えた。この結果として,風化花崗岩からなる地盤において比較的急傾斜の切土斜面を構築した場合には,風化により斜面表面から比較的浅い領域に存在する細粒分が卓越する層(比較的低透水性領域)に浸透水が貯留され,それに伴うせん断強さの低下により浅層崩壊を引き起こす可能性があることを明らかにした。また,この知見を反映した調査事項に関する提言も示した。
著者
渡辺 俊一 江種 伸之 平田 健正 横山 尚秀 山里 洋介 森田 昌敏
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学ジャーナル (ISSN:18806341)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.147-157, 2010-03-26 (Released:2010-03-26)
参考文献数
10
被引用文献数
1 1

本稿では,2003年3月に茨城県神栖市で発生した有機ヒ素化合物による地下水汚染の実態について報告する。汚染物質となった有機ヒ素化合物はジフェニルアルシン酸である。汚染地域で実施した野外調査では,ジフェニルアルシン酸は主に帯水層深部から検出された。しかし,汚染の発端となった飲用井戸の南東90m付近の人工的に埋め戻された浅層地盤からは,ジフェニルアルシン酸を高濃度に含むコンクリート様の塊が発見され,これが汚染源と推察された。また,地下水の汚染は汚染源から約3km離れた下流地区まで拡がっていることが確認された。
著者
原口 強 木村 克己 宮地 良典 高倉 伸一 国松 直 稲崎 富士 青野 道夫 野口 剛宏 中田 賢
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学研究発表会 発表講演集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.2075-2076, 2004

2003年宮城県の2回の地震では鳴瀬町の水田で規模の大きな液状化が発生した。地上型レーザースキャナーによる地表面高精度計測、電気探査、ボーリング、ジオスライサー等を実施した結果、液状化は砂採取跡の池を山砂で埋立てした地盤に限定して発生していた。新潟地震以降、国内の液状化発生代表事例を再検討した結果、人工地盤か、自然地盤かに関わらず、液状化は短期間の水中堆積で埋め立てられた新しい地盤で発生し易いという共通点が認められた。こうした場所は土地の履歴調査で特定できる。現在の液状化判定法に加えて、詳細な土地の履歴調査を行い埋立履歴と範囲・方法等が特定できれば、液状化の範囲をより精度よく予測可能となる。
著者
Marwan Alzaylaie Aly Abdelaziz
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
Japanese Geotechnical Society Special Publication (ISSN:21888027)
巻号頁・発行日
vol.2, no.51, pp.1778-1783, 2016-01-31 (Released:2016-01-29)
参考文献数
8
被引用文献数
1

Pearl Jumeira is an artificial offshore land formation located in Jumeira Beach in the Arabian Gulf and is constructed from Dubai-sourced reclaimed sand and locally sourced rockworks. Reclaimed sand was dredged from known borrow pits in Dubai waters. The island will cover approximately 8.3 million square feet of land (fully serviced with all infrastructure requirements) consisting of more than 3.0 million square feet of residential villa plots and over 90,000 square feet of retail, community, and educational facilities. The current paper presents a geotechnical case study on this reclaimed island in terms of: The geotechnical design, the construction stages, and the ground investigation results. In the geotechnical design stage, soil properties of the reclaimed land were investigated to achieve the design bearing capacity and to assess the risk of liquefaction. In the geotechnical construction stage, soil improvement technologies such as vibro compaction and surface compaction were used. In the soil investigation stage, a set of soil tests were conducted in order to achieve the geotechnical design. These tests include Standard Penetration Test (SPT), Unconfined Compressive Strength Test (UCS), Piezocone Penetration Tests (CPTU), Zone Load Test, Particle Size Distribution (Sieve Analysis), etc.... The thickness of the reclamation fill varies across the site but is typically in the order of 10 m to 15 m and consists primarily of clean sand with lenses of silty materials. The materials below the pre-reclamation seabed comprise of layers of sand and silty materials of varying thicknesses, underlain by the Calcisiltite/Calcarenite bedrock between -10 m and -15 m Dubai Municipality Datum (DMD).
著者
Kazuo Ide
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
Japanese Geotechnical Society Special Publication (ISSN:21888027)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.135-142, 2016-01-31 (Released:2016-01-29)
参考文献数
4
被引用文献数
2

As a result of The Great East Japan Earthquake, approximately 28 million tons of disaster wastes (such as disaster debris and tsunami deposits) were generated in the three prefectures of Iwate, Miyagi, and Fukushima, mainly due to the tsunami. The waste treatment on this massive scale would normally take more than a decade. For the local recovery and reconstruction, disaster waste treatment was the first step, and its early treatment was essential. Two months after the disaster, the government prepared a master plan for completing the treatment by the end of March 2014, approximately three years after the earthquake, focusing on recycling of the waste. Due to the enormous amount of waste and its complicated physical properties, disaster waste treatment posed a number of problems. However, the construction industry and related parties worked on the task with a sense of mission, completing the treatment in Iwate and Miyagi prefectures by the end of March 2014, as specified by the national government, and achieving a recycling ratio of nearly 90% based on thorough recycling and reuse. Materials recycled through treatment were used for embankment and backfilling, etc. in public reconstruction projects.
著者
國生 剛治
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学ジャーナル (ISSN:18806341)
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.463-475, 2013-09-30 (Released:2013-09-30)
参考文献数
19
被引用文献数
10

液状化の判定には応力的判定法(FL法)が標準的方法として使われている。液状化発生をより直接的に支配する物理量として損失エネルギーに着目したエネルギー的液状化判定法も提案されてきたが実用には至っていない。継続時間の長い海溝型地震や継続時間は短いが振幅の大きな地殻内直下型地震など多種類の地震動に対し統一的に液状化判定を行うためには,エネルギーに基づいた方法が優れている。ここでは密度・細粒分含有率の異なる三軸液状化試験のデータをエネルギー的観点から分析し,供試体中の損失エネルギーが繰返し応力の波数や振幅に関わらず間隙水圧上昇や発生ひずみと一意的な関係があることを示し,それに基づいたエネルギー的液状化判定の具体的方法を提案した。さらにエネルギー法をモデル地盤に適用し,同一地震動を入力させた応力法と比較することにより,その特徴と可能性を明らかにした。
著者
川尻 峻三 布川 修 伊藤 賀章 西田 幹嗣 松丸 貴樹 川口 貴之 太田 直之 杉山 友康
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学ジャーナル (ISSN:18806341)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.153-168, 2014 (Released:2014-06-30)
参考文献数
17
被引用文献数
3 1

地震後における盛土の降雨耐力低減メカニズムを把握するため,振動台で加振した模型盛土を用いた散水実験および三軸試験装置を用いた単調載荷時の任意の軸ひずみの時点での変水位透水試験を実施した。本模型実験条件の範囲では,加振終了後ののり肩部の鉛直変位が大きい場合には,加振が無い場合の60%程度の累積降雨でのり面に変状が発生した。また,加振によってクラックが発生した実験ケースでは,間隙水圧増分が局所的に大きくなることを確認した。一方,変水位透水試験では,載荷履歴の有無や載荷時のひずみの大きさが透水係数に与える影響は小さいことがわかった。以上の模型盛土実験および変水位透水試験の結果から,加振による変状の程度によっては,加振履歴が無い場合と比較してクラックが主たる要因となって透水性が高くなり,散水中の水位上昇速度が速くなると考えられる。
著者
片山 貴夫 境澤 知昭 斎藤 邦夫 石井 武司
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学研究発表会 発表講演集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.1089-1090, 2004

近年、泥水掘削溝壁は、その周辺地盤に対する影響の少なさや、騒音、振動の少なさから採用される事が多い。また、都市部では、既存の構造物に近接する場合が一般的であり、安全に施工する需要が高まっている。しかし、泥水掘削溝壁の安定性に関しては、技術者の経験則に依存している事が多い。そこで、近年の泥水掘削溝壁の傾向を探り、安全性を検討するために、実際に1980年から2000年にかけて施工された泥水掘削溝壁の事例を約150件収集した。そして、掘削長さや掘削深さの決定方法など、泥水掘削溝壁の形状を文献から探ることによって、泥水掘削溝壁の安定性に関する影響因子を検討することを試みた。
著者
小山 倫史 高橋 健二 西川 啓一 大西 有三
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学ジャーナル (ISSN:18806341)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.61-67, 2010-03-26 (Released:2010-03-26)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

近年多発しているゲリラ豪雨では,極めて短時間に降雨量が変化するため,斜面表層部の湿潤履歴によっては,数秒単位で多量の雨水浸透が発生し,斜面安定性を著しく低下させ,斜面崩壊を誘発する.したがって,数秒単位の鋭敏な雨水浸透現象を評価する必要性があり,そのためには,まず,降雨量を数秒単位で精度よく計測する必要がある.本研究では,超音波レベル計を用いてリアルタイム雨量計の開発を行った.本雨量計は,超音波により円筒形の雨受けに溜まった水位(降雨量)を1秒ごとに計測することで,従来の転倒枡型雨量計を用いた場合に生じるタイムラグを生じることなく,リアルタイムで精度よい計測が可能である.また,雨量計測の結果を1次元の飽和–不飽和浸透流解析に用い,従来の降雨強度として用いられる時間降雨量(あるいは10分毎降雨量)を入力値とした場合と比較し,降雨境界条件の入力方法の相違が降雨の浸透特性に与える影響について調べた.
著者
阿知波 秀彦 布川 修 杉山 友康 小林 徹 太田 直之 草野 國重
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学研究発表会 発表講演集
巻号頁・発行日
vol.38, pp.2191-2192, 2003

鉄道沿線の切取斜面や自然斜面において、降雨や地震の影響で小規模な崩壊が発生することが想定される場合は、崩壊が発生しても崩土が線路内に流入しないように線路際に柵などを施工し防護することが多い。しかし、崩壊の規模や崩土の衝撃力などを予測する手法は確立していないため、崩土により線路際の防護工が破壊され災害に至るケースが見られる。そこで、本研究では、崩土の運動を把握することを目的として、小型模型による崩土の流下・衝撃実験を行った。本稿では、模型実験の概要と実験で得られた衝撃波形のパターン、および衝撃力のピーク値と崩土の厚さ、長さ等との関係について述べる。
著者
鈴木 俊介 神村 真 阪上 最一
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学研究発表会 発表講演集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.1729-1730, 2004

都市部でのトンネル工事では、近接施工となる場合が多いので、地盤掘削が周辺地盤に及ぼす影響を精度良く予測する必要がある。数値解析は、予測手法として一般的であるが、結果検証のためには、遠心力模型実験等による実挙動の確認が必要である。しかし、一般に普及しているビーム型遠心力模型実験装置は、高精度であるが、大型であるため簡便性に欠ける。著者らは、ビーム型装置より小型のミニドラム型遠心力模型実験装置により、トンネル掘削模擬実験を実施し、簡便な地盤挙動予測手法の検討を行った。検討結果は、ミニドラム型装置が、掘削時地盤挙動を簡便かつ精度良く把握できることを示すものであったので、ここに報告する。
著者
海野 円 小峯 秀雄 村上 哲 瀬戸井 健一
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学ジャーナル (ISSN:18806341)
巻号頁・発行日
vol.9, no.4, pp.469-478, 2014 (Released:2014-12-31)
参考文献数
15

本論文は,低炭素社会および循環型社会の形成を目的として,鉄鋼スラグのCO2固定化特性を調査し,CO2固定化メカニズムの推察および固定化量の評価を行うものである。CO2固定化特性を調査するために,2種類の初期CO2濃度および4種類の鉄鋼スラグを用いた一定流量通気型CO2固定化試験を実施した。その結果,初期CO2濃度が4500 μL-CO2/Lの気体を0.05 L/minで供試体に通気した場合において,未エージング製鋼スラグは0.04 g-CO2/g-slagのCO2を固定し,CO2固定化量が最大となった。CO2固定化量は,製鋼スラグの持つ水溶性カルシウムの約20%に値しており,メカニズムの観点から,カルシウムの溶出量を用いてCO2固定化量を評価できる可能性を示した。
著者
秦 吉弥 一井 康二 野津 厚 酒井 久和
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学ジャーナル
巻号頁・発行日
vol.9, no.4, pp.747-759, 2014

盛土構造物の性能照査や被災再現などのために入力地震動を設定するにあたっては,地震動のどの周波数帯域が盛土の被害に大きな影響を及ぼすかを検討しておくことは,非常に重要である。そこで,本研究では,2次元逐次非線形FEMによる地震応答解析を,釧路空港の高盛土の横断面を対象に実施し,盛土斜面における残留変形量と入力地震動の周波数成分との関係について基礎的な検討を行った。その結果,やや短周期帯域(0.5-2Hz付近)の地震動が盛土の残留変形に対して大きく影響すること,ただし,残留変形に影響する周波数帯域は盛土の固有周波数とも無関係でないことなどを明らかにした。