著者
三谷 塁一
出版者
信州大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

テオブロミンはカカオ豆由来のメチルキサンチン化合物である。テオブロミンを摂取させたマウスにおいて脂肪重量の増加が抑制され、脂質形成に関与する遺伝子の発現が抑制された。3T3-L1細胞を用いた実験から、テオブロミンはアデノシン受容体1(AR1)に結合すること、ユビキチンプロテアソーム系によるC/EBPβの分解を誘導することを見出した。さらにテオブロミンによるC/EBPβの分解誘導にはC/EBPβのSUMO化が関与した。以上の結果から、テオブロミンはAR1を介してC/EBPβのSUMO化と分解を誘導することで、脂質形成を抑制することが示された。