- 著者
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三本 雅
上原 直久
稲常 茂穂
藤坂 貴彦
桐本 哲郎
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
- 巻号頁・発行日
- vol.82, no.12, pp.2355-2363, 1999-12-25
- 参考文献数
- 8
- 被引用文献数
-
13
同相信号だけを検波するFMCW(Frequency Modulated Continuous Wave)レーダは小型・廉価化が容易であるが,一方,目標の距離と速度の計測時にアンビギュイティが発生する.本論文では,同相信号だけを用いて目標距離と目標速度を一意に計測するFMCWレーダ方式を提案した.送信信号には,従来のFMCWレーダで用いられるアップチャープ信号とダウンチャープ信号に加えて無変調CW信号を用いる.受信信号処理では,無変調CW信号の反射エコーに含まれる目標ドップラー周波数の絶対値を利用して,目標の距離と速度を求める.また,本方式ではこのドップラー周波数の絶対値を利用して,複数目標の距離と速度を同時に計測できることを示した.最後に,等速度で移動する車両を目標として,実レーダを用いた距離・速度計測試験を行った.その結果,検出確率0.91,距離精度0.53m,速度精度1.2km/hで,偽目標発生確率0.0028の性能が得られ,本方式の有効性を明らかにした.