著者
片岡 篤嗣 上條 賢一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論
巻号頁・発行日
vol.96, no.586, pp.139-144, 1997-03-18
参考文献数
10

一般に、通信経路における物理的故障による暗号文の破損、もしくは第三者による暗号文の改ざんによって暗号文が正常に復号出来なくなる可能性が指摘されている。本論文では、ISEC96-47で既に提案したフラクタル暗号に関するアルゴリズムを改良したものである。その中の最大の改良点は、文字変換表として差分値が重複しない新たな表を考案し、また算出されたフラクタル次元の有効数字の下位桁を使用することにより、暗号文の類似性を大幅に減少させた点にある。また、暗号文に自己変換を行うことにより、不当な攻撃に対する強度を高める方法を試みた。
著者
上條 賢一 山内 明子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.547, pp.129-134, 2006-01-17

局所的フラクタル次元LFDを、一種の特徴インデックスとして用いれば、離散時系列における「変動のクセ」を定量化できる。この方法は既に「スライド式計測法」として提案されているが、本論文では、伊豆半島周辺の海水温変動における層間差時系列に適用し、「気候システムにおける高感度センサー」としての役割を担うために、「季節境界推定基準」を提案した。また、2004年に同半島に上陸した台風22, 23号に関連し、海水温変動とLFD変化の特徴についても、分散分析により考察した。