著者
青柳 昌宏 上田 一生
出版者
国立極地研究所
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.p88-95, 1989-03

第1回国際ペンギン会議が, 1988年8月, ニュージーランド, オタゴ大学で開催された。123名が参加し, 口頭発表, 展示発表合わせて53の論文が提出された。アデリーペンギン属, エンペラーペンギン属の5種のペンギンの発表論文が, そのうち22を占め, これらのペンギンが主たる研究対象となっていることを示していた。海中におけるペンギンの行動研究の手段として, 深度計, 電波による追跡装置が関心の的であった。これらの装置を用いて, 採餌, エネルギーの移動の研究が進められている。ロス海における, アデリーペンギンの長期個体数変動調査の結果が, 南極海洋生態系を知る手掛かりとなるものとして評価された。ニュージーランドに生息するキガシラペンギンの個体数減少が報告された。
著者
興梠 征典 掛田 伸吾 中村 純 森谷 淳二 香月 あすか 吉村 玲児 小笠原 篤 村上 優 宮田 真里 阿部 修 渡邉 啓太 上田 一生 井形 亮平 杉本 康一郎
出版者
産業医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

うつ病患者と健常者におけるCOMT遺伝子多型とNET遺伝子多型が、脳微細構造に及ぼす影響を、MR統計画像解析を用いて検討した。3次元高分解能MR画像による脳容積解析では、COMT遺伝子多型のMet carrier群において、健常群に比し患者群では尾状核の体積が有意に小さかった。Valine/ Valine型においては差がなかった。NETではG1287A多型において有意な関連が見られ、G/A型やA/A型に比べG/G型では左前頭前皮質の容積減少の程度が、健常群よりも患者群において有意に大きかった。これらの所見が、MDD患者の症状に関連している可能性が示唆された。