著者
安田 幸子 上田 伊佐子 森田 敏子
出版者
徳島文理大学
雑誌
徳島文理大学研究紀要 (ISSN:02869829)
巻号頁・発行日
vol.95, pp.15-28, 2018

<p>本研究の目的は<b>,</b>高等学校5 年一貫校専攻科で学ぶ看護学生の看護倫理に関する思考の特徴を見出し倫理教育への課題を明らかにすることである。5 年一貫校専攻科の看護学生を対象に①宗教上の理由からの輸血の拒否<b>,</b>②出生前診断による選択的人工妊娠中絶<b>,</b>③脳死者からの臓器移植<b>,</b>など6 状況を設定し<b>,</b>倫理上の諸問題の思考の特徴を見出す質問紙調査を行った。学生の価値基盤は倫理原則であったが<b>,</b>倫理的根拠ではなく自己の感情による判断の可能性があり多角的な思考ができていなかった。さらに<b>,</b>10 名を対象とした半構造的面接を行い<b>,</b>倫理的問題と認知した要因として<b>,</b>【倫理的問題の認知の基盤】<b>,</b>【認知の仕方】<b>,</b>【感情】の3 カテゴリーが形成された。学生は看護観<b>,</b>学習内容との比較<b>,</b>患者の言動<b>,</b>患者の立場の想像から倫理的問題を捉え解釈し思考していたことから<b>,</b>倫理教育に関する課題は倫理に関する知識の確実な獲得と看護観の深化<b>,</b>感受性豊かな学生に育成することが示唆された。</p>
著者
小川 フェネリーひとみ 上田 伊佐子 森田 敏子
出版者
徳島文理大学
雑誌
徳島文理大学研究紀要 (ISSN:02869829)
巻号頁・発行日
vol.94, pp.73-82, 2017-09-09 (Released:2018-04-18)
参考文献数
24

本論は,文献に示された「よい看護師」が身に付けているものは何かを明らかにし,徳の倫理に着目した考察を加えることにより,看護基礎教育における倫理教育への示唆を得ることを目的とした。医学中央雑誌Web版で1983年~2017年2月において「よい看護師」のキーワードで検索すると,原著論文9編が抽出された。調査対象は看護師3件,看護学生2件,患者や遺族2件,看護教員1件,教科書の内容変遷1件であった。「よい看護師」が身に付けている倫理の視点として【体験の自省】,【行為と判断の倫理原則】,【徳の倫理】,【公共の善】が形成された。日本で看護教育が始まって以来,教科書には,人としての特質と専門職としての特質,徳の倫理が記されていた。「よい看護師」の育成には,徳の倫理を基礎とした専門職としての知識・技術・態度の育成と倫理原則の育成の重要性が示唆された。