著者
村田 伸 津田 彰 中原 弘量
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.213-217, 2005 (Released:2005-09-02)
参考文献数
29
被引用文献数
2 2

本研究は,健常成人16名(男性7名,女性9名,平均24.8±3.7歳)を対象に,音楽聴取と精神作業負荷(数字の逆唱と果物の想起課題)が重心動揺に及ぼす影響を検討した。重心動揺の指標とした総軌跡長と外周面積は,3条件間で有意に異なり,精神作業負荷条件での重心動揺が統制条件(無音状態)での重心動揺より有意に大きかった。音楽聴取条件での重心動揺については,有意差が認められなかった。これらの知見より,受動的音楽聴取以上に精神作業負荷が,身体動揺の増加を惹起することが明らかとなった。