著者
菅原 聰 白幡 洋三郎 赤坂 信 中堀 謙二
出版者
信州大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1993

平成5年度には、国内調査として、地域住民の森林観の調査・大学生の森林認識の調査・山村においての森林の利用状況の調査・日本人の自然観に関する予備調査・森林休養についての調査・森林風景についての調査・里山についての調査をおこない、海外調査として、ドイツ・フランス・オーストリー・北欧・イギリスならびにカナダで森林観と森林施業の調査をおこなった。そして、平成3年度と平成4年度の調査結果とを合わせて、「森林観の比較研究」として、次のようにまとめることにした。(1) 東西の森林観:東洋と西洋について、とくに宗教との関係をめぐって、森林観を比較した。(2) 呼吸する里山:信州においての農民と里山との変遷を、資料(古文書・古絵図など)を用いて探るとともに、山村においての農民と森林との交流についての調査に基づいて、里山をめぐる森林観の推移を明らかにした。(3) 森林風景の行方:森林は人間によって創られたものであるから、森林風景は森林観と密接に関係している。技術的視点で森林風景の創造について接近し、現代人の森林観と現代社会においての技術展開の方向から森林風景の行方を探った。(4) 大英帝国の森林の盛衰:イギリスで大英帝国時代に森林がどのように取り扱われたかについての考察を通じて、森林観と森林の盛衰との関係を明確にした。(5) 変貌する森林観:森林観は社会構造と密接な関係にある。古代社会では神秘のなかに森林をみていたが、農耕社会で有用な存在となり、工業社会では無用となり、情報社会では貴重なものとなってきた森林に対しての森林観の推移を明らかにした。
著者
中堀 謙二
出版者
京都大学埋蔵文化財研究センター
雑誌
京都大学埋蔵文化財調査報告
巻号頁・発行日
vol.3, pp.193-200, 1985-03-30

1 Po地点の試料 [193]