著者
石村 友樹 高松 衛 中嶋 芳雄 中島 賛太郎 三間 賢一
出版者
一般社団法人 照明学会
雑誌
照明学会 全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.38, pp.108, 2005

近年の青色LED(Light Emitting Diode)実用化に伴い,LED表示板においてもフルカラー表示が可能となった.現在では様々な色表示による情報呈示が道路情報板においても急速に普及しており,ITS(Intelligent Transport Systems)の推進化の流れの中でその重要性はますます高まりつつある.一方,大勢の人が観測する道路情報板においては正確且つ短時間で情報収集できることが重要であり,フルカラーによる表示にはまだ様々な課題が存在する.さらにはLEDチップそのものの性能の問題もあり,特にある程度の表示輝度のばらつきが存在するのは避けられないというのが現状である. そこで本研究では,LED表示装置における輝度の変化と色の認識に及ぼす影響との関係について定量的に測定することをその目的とした. その結果より,輝度の変化に対して影響されにくい認識領域は紫が最も広く,次いでピンク,赤と青と緑と白,黄と黄緑とオレンジと水の順に範囲が狭くなる.すなわち紫,ピンクは輝度変化に対する視認性が安定しているということが示唆された.