著者
中村 敏秀
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.113-126, 2003-01-31
被引用文献数
1

本稿では知的障害者の地域移行の前提として、知的障害者更生施設の援助実態と施設援助を規定する要因について検討の必要性を提起した。それは地域移行の先駆けとなったアメリカやスウェーデンに生起した、施設の管理抑圧的な援助が地域生活援助に持ち込まれる危険性を無視しえないからである。このため全国の知的障害者更生施設の援助に関する予備調査をし、施設援助の規定要因として援助環境、利用者の自由裁量度、援助水準、職場満足度の4つの規定要因を抽出しえた。今後、この調査結果に本調査を実施する予定である。
著者
中村 敏秀 相澤 哲 Toshihide NAKAMURA Satoshi AIZAWA
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 = Nagasaki International University Review (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.179-186, 2006-01

日本のソーシャルワーク教育は多くの課題を抱えている。本稿では特にソーシャルワークとケアワークについての関係の明確化とソーシャルワーク実習教育の内容について論考した。そして、次のような結論を得た。ソーシャルワークとケアワークの定義は統合されるべきである。教育はこれを前提に行われるべきである。またソーシャルワーク実習教育は実習時間を大幅に増やすことと、実習指導者の資格認定が必要である。その結果、大学等での社会福祉教育はより実践的なものになろう。