著者
中根 和之 愛甲 哲也 浅川 昭一郎
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.65, no.5, pp.653-658, 2001-03-30 (Released:2011-07-19)
参考文献数
28
被引用文献数
3

今日多くの山岳自然公園では, 登山利用に伴う自然環境, 及び利用者への影響が問題となり対策が求められている。各地から登山者による管理活動が報告されているが, その内容や組織体制, 活動に伴う課題は明らかでない。本研究では北海道の山岳会を対象に郵送でアンケート調査を行い, その結果, 登山道や山小屋等施設の清掃や修復, 監視技術指導, 登山会の開催等の活動が明らかになった。また, 山岳会, 地区連盟, ボランティア団体が, 山岳地管理の組織化と対外的な応対を行っていた事例がみられた。一方, 参加者不足, 活動の負担, 連携不足が問題として挙げられ, 行政による支援と制度上の位置付けが必要と考えられた。