- 著者
-
中里 祐介
神原 誠之
横矢 直和
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
- 巻号頁・発行日
- vol.104, no.193, pp.25-28, 2004-07-08
- 参考文献数
- 7
- 被引用文献数
-
2
近年,ユーザが装着可能なウェアラブルコンピュータを用いてユーザの道案内などを行うヒューマンナビゲーションに関する研究が注目を集めている.ヒューマンナビゲーションを行うには一般に,ユーザの位置と姿勢を正確に同定する必要がある.従来,実環境に多数のマーカを配置し,それらをユーザの装着したカメラで撮影することで,ユーザの位置・姿勢を求める手法が提案されているが,多くのマーカを設置する必要があるため,実環境の景観を損ねるという問題があった.そこで本研究では実環境に配置した半透明の再帰性反射材からなるマーカに赤外光を照射し,その反射を赤外線カメラで撮影・認識することで,ユーザの位置を認識する方法を提案する.その際,赤外線LEDを連続的に点滅させ,それと同期してマーカを撮影することでマーカからの反射光以外の赤外光の影響を取り除く.これによりインフラに電源を必要とせず,かつ景観を損なうことなくユーザの位置を検出することが可能である.