著者
塩見 昌裕 中田 彩 神原 誠之 萩田 紀博
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

自己開示は,人が他者との関係性を構築するために重要な意味を持つ.本研究では,人とロボットが身体的な接触を行うことで,人々がロボットに行う自己開示をより促すことができるかどうかを明らかにすることを目的とし,半遠隔操作型のロボットが人との身体的接触を行いながら自己開示を促す実験を行った.実験の結果,ロボットからの身体的接触が人々の自己開示をより促す傾向が見られた.
著者
神原 誠之 大隈 隆史 竹村 治雄 横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.82, no.10, pp.1775-1783, 1999-10-25
被引用文献数
37

現実環境と仮想環境を融合する技術は拡張現実感と呼ばれ,現実環境に情報を付加することが可能であることから新たな情報提示手法の-つとして注目されている.拡張現実環境をユーザに提示するには,現実環境と仮想環境の正確な位置合せ,画像合成,及びユーザへの提示を実時間で行う必要がある.本論文では,現実環境と仮想環境の時間的な同期がとれることから,両者の位置ずれが生じないという特徴をもつ,ビジョンセンサとビデオシースルーの組合せを用いる拡張現実感のための画像合成手法を提案する.本手法では,現実環境中に配置されたマーカをHMDに取り付けた2眼のステレオカメラで撮影し,この画像から位置合せに必要なカメラパラメータを推定する.同時に,現実物体と仮想物体の正確な前後関係を表現するために,現実環境の奥行情報を実時間で取得する.その際,奥行推定を拡張現実感に特化することで計算量を削減し,実時間処理を可能にした.
著者
神原 誠之 大隈 隆史 竹村 治雄 横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解
巻号頁・発行日
vol.98, no.677, pp.33-40, 1999-03-18
参考文献数
16
被引用文献数
3

現実環境と仮想環境を融合する技術は拡張現実感と呼ばれ, 現実環境に情報を付加することが可能であることから新たな情報提示手法の1つとして注目されている. 拡張現実環境をユーザに提示するには, 現実環境と仮想環境の正確な位置合わせ, 画像合成, およびユーザへの提示を実時間で行なう必要がある. 本稿では, 現実環境と仮想環境の時間的な同期が取れることから, 両者の位置ずれが生じないという特徴を持つ, ビジョンセンサとビデオシースルーの組み合わせを用いる拡張現実感のための画像合成手法を提案する. 本手法では, 現実環境中に配置されたマーカをHMDに取り付けた2眼のステレオカメラで撮影し, この画像からカメラパラメータを推定する. 同時に, 現実物体と仮想物体の正確な前後関係を表現するために, 現実環境の奥行き情報を実時間で取得する. その際, 奥行き推定を拡張現実感に特化することで計算量を削減し, 実時間処理を可能にした.
著者
橋塚和典 神原誠之 萩田紀博
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.25, pp.1-6, 2014-01-16

拡張現実感 (AR) は,現実物体へ直観的な情報提示が可能であることから,作業習得のための教示への応用が期待されている.本研究では,単純な作業の繰り返しであるルービックキューブの解法の習得を目的とした AR を利用した教示システムを提案する.本稿では,作業中の手などの隠蔽に対して,ルービックキューブの形状と色情報を利用した物体の追跡による頑健なルービックキューブの位置姿勢の実時間推定手法,および,推定した結果を用いた,ユーザに解法を記憶し理解させること目的とした情報提示法を提案した.実験では,手による隠蔽が発生した画像での位置姿勢推定実験を行うと共に,実際にルービックキューブを解く教示実験を行い提案手法の有効性を示す.
著者
藤井 博文 神原 誠之 岩佐 英彦 竹村 治雄 横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.488, pp.31-36, 1999-12-03
被引用文献数
7

現実環境に仮想物体を合成することで現実環境に情報を付加する拡張現実感において,現実環境と仮想環境の位置合わせは重要な問題である.本稿では,位置合わせのためのビジョンセンサ(ステレオカメラ)とジャイロセンサを組み合わせたマーカ追跡法を提案する.提案手法は,ステレオカメラから得られるマーカの三次元位置情報とジャイロセンサから得られるカメラの姿勢情報を利用し,カメラの平行移動を考慮したマーカの移動位置予測を行なうことによってロバストなマーカ追跡を実現する.また本稿では,提案手法とビジョンセンサのみを用いたマーカ追跡手法とを比較した実験について述べ,提案手法の有効性を示す.
著者
塩見 昌裕 中田 彩 神原 誠之 萩田 紀博
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第31回全国大会(2017)
巻号頁・発行日
pp.2N22, 2017 (Released:2018-07-30)

自己開示は,人が他者との関係性を構築するために重要な意味を持つ.本研究では,人とロボットが身体的な接触を行うことで,人々がロボットに行う自己開示をより促すことができるかどうかを明らかにすることを目的とし,半遠隔操作型のロボットが人との身体的接触を行いながら自己開示を促す実験を行った.実験の結果,ロボットからの身体的接触が人々の自己開示をより促す傾向が見られた.
著者
中里 祐介 神原 誠之 横矢 直和
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.295-304, 2005
被引用文献数
31

To realize an augmented reality (AR) system using a wearable computer, the exact position and orientation of a user are required. We propose a localization method which is based on using an IR camera and invisible visual markers consisting of translucent retro-reflectors. In the method, to stably extract the regions of markers from the captured images, the camera captures the reflection of IR LEDs that are flashed on and off continuously. In experiments, we first describe the quantitative evaluation in computer simulation to decide the alignment of markers in real environments. We then carry out the localization experiments in real environments in which markers are installed based on the marker alignment decided by simulations. Finally, we develop a wearable augmented reality system using the proposed localization system.
著者
中里 祐介 神原 誠之 横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.193, pp.25-28, 2004-07-08
参考文献数
7
被引用文献数
2

近年,ユーザが装着可能なウェアラブルコンピュータを用いてユーザの道案内などを行うヒューマンナビゲーションに関する研究が注目を集めている.ヒューマンナビゲーションを行うには一般に,ユーザの位置と姿勢を正確に同定する必要がある.従来,実環境に多数のマーカを配置し,それらをユーザの装着したカメラで撮影することで,ユーザの位置・姿勢を求める手法が提案されているが,多くのマーカを設置する必要があるため,実環境の景観を損ねるという問題があった.そこで本研究では実環境に配置した半透明の再帰性反射材からなるマーカに赤外光を照射し,その反射を赤外線カメラで撮影・認識することで,ユーザの位置を認識する方法を提案する.その際,赤外線LEDを連続的に点滅させ,それと同期してマーカを撮影することでマーカからの反射光以外の赤外光の影響を取り除く.これによりインフラに電源を必要とせず,かつ景観を損なうことなくユーザの位置を検出することが可能である.
著者
佐野 智章 神原 誠之 萩田 紀博 宮下 敬宏 篠沢 一彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CNR, クラウドネットワークロボット : IEICE technical report (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.178, pp.29-32, 2011-08-17

twitter等のリアルタイムコミュニケーションサービスの登場により,個人間での即応性の高いやりとり(Q&A)が行われている.それらを利用して,時間や場所に依存した疑問に答えるサービスが提供されているが,素早く信頼性の高い回答を集める仕組みがない点や,類似の疑問を集約できないという問題が残る.そこで本研究では,即応性の高いQ&Aシステムを実現するために,1)類似した疑問の集約,2)信頼性の高い回答ができるユーザの推定,3)そのユーザへの疑問の提示,を行う機能を持つtwitter上でのエージェントを提案する.本稿では,課題2)へ主眼をおき,専門知識の有無,回答候補者の返答の可能性,返答の信頼性の観点に着目し,4人の被験者による実験結果について述べる.
著者
横矢 直和 竹村 治雄 神原 誠之 山澤 一誠 大隈 隆史 荒木 昭一
出版者
奈良先端科学技術大学院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2001

1.現実世界と仮想世界の幾何学的位置合わせ拡張現実環境を構築するための最も基本的な課題である現実世界と仮想世界の位置合わせ問題に関して、複数の基本手法を開発した。具体的には、(1)ステレオカメラで取得した現実世界の映像からのマーカと自然特徴点の自動切換え追跡に基づくビジョンベース手法、(2)ジャイロセンサを併用することによる位置合わせのロバスト化手法、(3)赤外線ビーコンやRFIDタグのような環境インフラと歩数計測を用いるセンサベース手法、(4)屋外においてGPSとジャイロセンサを併用する手法等である。2.現実世界への注釈情報の付加現実世界の特定の場所・物に関する注釈情報を提示するためのユーザインタフェースの研究を行い、ユーザの眼前の実物体に対するオブジェクト名の重畳表示とユーザが注視している物体に対する詳細情報の提示からなる2段階情報提示法を開発した。またネットワーク環境において実時間で注釈青報の追加・更新・引用を行うためのネットワーク共有型注釈データベースの設計・実装を行い、複数のユーザが場所に依存した情報の実時間での発信と共有を行うための基本的な枠組みを確立した。3.プロトタイプシステムの開発上記1、2の成果を統合して着用型拡張現実感システムのプロトタイプを複数開発し、実験を通して機能実証を行った。開発したシステムではいずれも、現実世界の映像に注釈を重畳合成したものをユーザに提示するビデオシースルー型拡張現実感方式を採用した。最終的には、屋内外無線ネットワーク環境(IEEE802.11a及びb)での技術デモを行い、着用型拡張現実感システムの可能性を世に示した。
著者
清川 清 神原 誠之 佐藤 清秀 伴 好弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.584, pp.49-56, 2004-01-15

第2回複合現実感国際会議(ISMAR03: IEEE/ACM International Symposium on Mixed and Augmented Reality)が2003年10月7日〜10日に東京の学術総合センターで開催された.本報告では,本会議の主要論文について紹介し,複合現実感研究の最新動向を探る.
著者
岩崎 季世子 鈴木 雄大 神原 誠之 山澤 一誠 横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.114, pp.31-36, 2007-06-21

本研究では,GPSやコンパス等が取り付けられたビデオカメラを用いて撮影することで撮影位置・姿勢情報が付加された観光地映像を,その位置・姿勢情報に基づいて検索・閲覧する映像ブラウジングシステムを提案する.システムは,ユーザが効率的に観光地映像を閲覧するために,地理情報データベースを利用して,映像の検索を行う.本研究では,地理情報データベースとして,被写体の位置情報だけでなく,これまでに被写体が撮影された履歴情報から推定された各場所から撮影される各々の被写体の尤度を保持したものを利用する.また,プロトタイプシステムを用いて行った評価実験の結果を示す.
著者
清川 清 北原 格 天目 隆平 神原 誠之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.470, pp.25-30, 2007-01-12

第5回複合現実感国際会議(ISMAR06: the 5th IEEE/ACM International Symposium on Mixed and Augmented Reality)が2006年10月22日〜25日に米国サンタバーバラのカリフォルニア大学サンタバーバラ校にて開催された.本報告では,本会議の主要論文について紹介し,複合現実感研究の最新動向を探る.
著者
中里 祐介 神原 誠之 横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.242, pp.73-78, 2007-09-27
被引用文献数
1

ウェアラブルコンピュータを用いた拡張現実感(AR)ではユーザの位置・姿勢を正確に計測する必要がある.そこで我々は再帰性反射材からなる不可視マーカを赤外線カメラで撮影することにより,景観を損ねることなく画像マーカを環境中に設置し,ユーザの位置・姿勢を推定する手法を提案している.このような手法で精度良くユーザの位置・姿勢を推定するためには,あらかじめ位置を計測した画像マーカを環境中に多数配置する必要がある.しかしながら,実際に広範囲においてマーカを多数設置し,その位置を精度良く計測するには多大な労力を要する.そこで本研究では,あらかじめ不可視マーカが密に印刷された壁紙を利用し,位置・姿勢推定可能な環境を構築することにより,ユーザの位置・姿勢を推定するシステムを提案する.また,提案システムの実証実験として解像度の異なる2種類の赤外線カメラを用いて,それぞれの精度を評価する.
著者
牧田 孝嗣 神原 誠之 横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.242, pp.79-84, 2007-09-27

ウェアラブル拡張現実感(AR)を用いて注釈を提示する場合,合成画像上における描画方法の工夫(ビューマネージメント)を行うことで,ユーザがより直感的に情報が理解しやすい注釈付加画像を作成できる.本研究では,従来対象とされていた静的物体のみならず,移動する注釈対象物体を対象とした注釈のビューマネージメント手法を提案する.移動体に付与する注釈のビューマネージメントを行うには,計算機がカメラで取得した画像中に存在する注釈対象の存在領域を把握する必要がある.提案手法では,ネットワークを介して獲得した注釈対象物体の位置を利用して注釈対象の存在領域を推定し,注釈と他の注釈対象との重なり及び注釈同士の重なり合いを避けるビューマネージメントを行う.
著者
伊東 大輔 天目 隆平 神原 誠之 横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.566, pp.1-6, 2006-01-19
被引用文献数
1

拡張現実感(Augmented Reality : AR)を利用したヒューマンナビゲーションなどの位置に依存した情報提供サービスを実現する上で, 位置に依存した情報を管理するためのオーサリングシステムの必要性が指摘されている.近年, 地図を用いたオーサリングシステムなどの開発も盛んに行われている.しかし, 2次元及び3次元の地図を利用して位置依存情報のオーサリングを行う場合, 地図と現実環境の不一致により, 制作者の意図した提示位置と現実の環境中での提示位置にずれが生じる場合がある.本稿では, 地図情報を利用したシステムとモバイルARシステムを利用した2つのフェーズを切り換えてオーサリングを行うことで, 効率的なオーサリングが可能なシステムの構築を目的とする.第1フェーズでは地図を利用し, 第2フェーズではARを利用してオーサリングを行う.制作者は2種類のクライアントシステムを利用し, 意図した提示位置・姿勢にコンテンツを配置することで, 地図と現実環境の不一致による提示位置のずれ等を解消する.また, プロトタイプシステムを用いた実験結果によりシステムの有用性を示す.
著者
神原 誠之 横矢 直和 竹村 治雄
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.7, no.3, pp.367-373, 2002
被引用文献数
3

This paper describes a method to extend the registration range ofa visionbased augmented reality (AR) system. We propose to use natural feature points contained in images captured by a pair of stereo cameras in conjunction with pre-defined fixed fiducial markers. The system also incorporates an inertial sensor to achieve a robust registration method which can handle user's fast head rotation and movement. The system first uses pre-defined fiducial markers to estimate a projection matrix between real and virtual world coordinate systems. At the same time, the system picks up and tracks a set of natural feature points from the initial image. As a user moves around in an AR environment, the initial markers fall out from the camera frame and natural features are then used to recover the projection matrix. Experiments for evaluating the feasibility of the proposed method are carried out and show the potential benefits of the method.
著者
神原 誠之 横矢 直和 竹村 治雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.652, pp.47-53, 2002-02-14
被引用文献数
2

拡張現実感における現実環境と仮想環境の位置合わせ手法のひとつであるビジョンベースレジストレーションでは、カメラで撮影されたマーカの画像内でのの位置を利用して位置あわせを行う。そのため、カメラに常に複数個のマーカが撮影されている必要があり、位置合わせ範囲が制限されるといった問題があった。そこで本稿では、視点付近に取り付けたステレオカメラで撮影した画像を用いて,マーカと現実環境に存在する自然特徴点を追跡することで位置合わせを行なう手法を提案する.具体的には,初期フレームにおいて,スレテオ画像からマーカと自然特徴点を検出し,それらを追跡することで位置合わせを行なう.また,現在追跡している特徴点がフレームアウトなどにより追跡できなくなった場合,新たに視野に入ったマーカや自然特徴点を次々に検出し、追跡することで位置あわせ範囲の拡大を試みる。
著者
Vallerand Steve 神原 誠之 横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.652, pp.41-46, 2002-02-14

ビジョンベース拡張現実感において,違和感の無い拡張現実環境を構築するためには実環境と仮想環境の位置合わせを行う必要がある.従来,現実環境に配置されたマーカに加え,現実環境に存在する自然特徴点を利用して位置合わせを行なう手法が提案されている.しかし,自然特徴点を用いて位置合わせを行なう手法では,いかにロバストに特徴点を追跡するかが課題となる.本稿では,ステレオ画像内に存在する領域を抽出・追跡することで位置合わせを行なう手法を提案する.具体的には,第一フレームにおいて画像内から領域を抽出し,その後,それらの領域を追跡することで位置合わせを行なう.また本稿では,実際にステレオビジョンベース拡張現実感システムを試作し,実験により提案手法の有効性を示す.