著者
芹澤(松山) 和世 安田 泰輔 中野 隆志 芹澤 如比古
出版者
富士山科学研究所
雑誌
富士山研究 = Mount Fuji Research (ISSN:18817564)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.13-18, 2009-03

2007年9月に山中湖で大型藻類の潜水調査を行ったところ、湖北岸東部のママの森地先の水深1-5mと北東端の平野ワンドの水深2mの湖底で、礫上に着生する糸状緑藻を発見した。その外部形態および内部形態の詳細な観察を実体顕微鏡および生物顕微鏡を用いて行なったところ、マリモの特徴と一致し、フジマリモであると判断した。山中湖ではフジマリモの発見以来、その分布に関する調査が数回行われているが、その分布範囲の縮小や生育環境の悪化が懸念されてきた。そして1993年の調査を最後に本湖ではフジマリモは確認されなくなった。今回、わずかではあるが山中湖では絶滅したと思われていたフジマリモが再発見され、本種の保護と回復のための何らかの対策の必要性が感じられた。
著者
阿部 孝俊 中野 隆志 柿ヶ野 武明 山下 渉 福川 健一 岡崎 真喜 玉井 正司
出版者
公益社団法人 日本化学会・情報化学部会
雑誌
ケモインフォマティクス討論会予稿集 第33回情報化学討論会 徳島
巻号頁・発行日
pp.J05, 2010 (Released:2010-10-23)
参考文献数
3

ポリイミドの着色機構に関して、長距離補正時間依存密度汎関数法と分子動力学法を組み合わせて理論的に解析を行った。その結果、従来考えられていた分子内及び分子間の電荷移動型励起による可視光吸収に加えて、分子間相互作用による吸収スペクトルの長波長シフトが確認できた。この分子間相互作用は、全芳香族ポリイミドの可視光吸収に大きく影響し、また、脂環構造を有する半芳香族ポリイミドにおいても影響することが明らかになった。