著者
久保 文克
出版者
中央大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

後発企業効果の可能性のある約120の市場をピックアップし、一次資料に遡って直近データを補いつつマーケットシェアのグラフを作成し直した。そして、後発企業効果が確認された63市場に関してマクロ定量分析を施し、業種別分布、市場参入の年代別分布、逆転の年代別分布、逆転に要した年数、停滞期を除くキャッチアップ年数について検討を加え、以下の事実を発見した。業種別には製薬、家電、食品が多く、制約条件の到来期に逆転が多い。停滞期を除くと10年以下のキャッチアップが多く、技術力、経営資源(技術者、販路、資金)、消費者、ブランドの4つの壁の克服が不可欠であり、内部資源活用型の後発企業には有利となる。