著者
久富 健介 加納 正規 池谷 健佑 片山 美和 三科 智之 相澤 清晴
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 38.51 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.17-20, 2014-12-05 (Released:2017-09-22)

本稿は,1台の赤外線プロジェクタと2台の赤外線カラーカメラで構成されたカメラアレーを用いて,被写体の奥行きを推定する手法を提案する.プロジェクタは赤外線のドットパターンを照射し,赤外線カラーカメラは,パターンが投影された赤外線画像とパターンのないカラー画像を同時に撮影する.奥行きは,赤外線ステレオ画像から生成したCost volumeに対して,Cross-based Local Multipoint Filter (CLMF)によるCost volume filteringで処理した上で推定する.この際,カラー画像はCost volume filtering処理のガイド画像として用いる.また,視差値を選択する際に,水平ライン毎のグラフカット処理を導入することにより,ベースラインの長いステレオ画像からの奥行き推定を安定化した.実空間で撮影した画像から奥行きを推定する実験を行い,提案手法の有効性を示す.