著者
久布白 兼行 山本 泰弘 小宮山 慎一
出版者
Japan Society for Laser Surgery and Medicine
雑誌
日本レーザー医学会誌 (ISSN:02886200)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.111-116, 2012-08-31 (Released:2014-07-06)
参考文献数
26

近年,子宮頸癌の罹患者は若年化している傾向が見られ,それに伴って子宮頸部円錐切除術,広汎子宮頸部摘出術などの子宮温存手術を必要とする症例が増加している.円錐切除術の方法には,レーザー,メス,LEEP(electrosurgical excision procedure)法,超音波メスがある.これらの中で,レーザーは切開と同時に切除創面を止血目的に蒸散可能であるというメリットを有する.上皮内癌や微小浸潤扁平上皮癌ⅠA1 期の場合,子宮を摘出することなく円錐切除術を最終治療とすることが可能である.一方,腺癌に関しては,初期腺癌であっても扁平上皮癌と異なり,円錐切除術を最終治療として可能かは,症例ごとに慎重な取り扱いが必要である.